川向の光成工業は従業員が100人規模の当地では唯一無二の大会社。
その内の10人余はフィリピンからの技能実習生で、会社の敷地内に寮があり、土日に
なると自転車で街に買い物に出かける姿をよく見かけていた。
今日の昼前、家の後ろの畑でサトイモの収穫をしていたら、自転車で通りかかった四人が
「切り落とした茎と葉を貰っていいか?」と聞いて来た。
食習慣の違いか、当地では葉は見向きもしないが、彼らは「葉も茎も美味しい」とのこと。

バアチャンが元気な頃は、皮を剥いた茎を吊るして乾燥させ、ズイギとして産直で販売
したこともあるが、今は茎も葉も捨てるだけなので「全部、どうぞ」となった。
彼らは喜んで拾い集め始めたが、自転車で持ち帰られる量ではないので、後で、軽トラで
寮に運んでやることにした。

10年程前の中国人実習生は、日本語が片言で通じなかったが、今日の彼らとの会話は殆ど
支障を感じなかった。
日本に来てから既に三年も過ぎた人も居るとのことだが、母国も新型コロナ騒ぎがあるため
「帰るに帰れない状態」とのことだった。
新型コロナが世界中に大きな影を落としていることを改めて確認させられる一幕だった。