最後まで読みました。最後の二編はちょっと毛色が変わっている。
「サウスベイ・ストラット」はハードボイルドの最終章だけ書いたようなもので、どうしてこんなものを書いたんだろうというもの。「ためしに」書いてみたという感じだ。アメリカのハードボイルドもチャンドラーを訳しているから、手すさびに書いたのかな。もっとも、調子はチャンドラー調というよりミッキー・スピレーン風のノリである。
最後の「図書館奇談」、これはちょっと「世界の終り」につながりそうな調子で、文章も「世界の終わり」なみにごつごつしている。試作品かな。