穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

「忘れられた巨人」は最後まで読まないと分からないのか

2022-06-01 07:18:04 | 書評

 とすると途中書評を得意とする拙ブログでは慎重を期さなけらばならないことになる。というのは例の小川榮太郎氏が「作家の値打ち」で99点をつけている該書の批評を改めて確認したせいだが。
 いま、ようやく200ページまで読んだが、とりとめのない記述で印象がまとまらない。この本の書評を見てみたが、日本人の書評屋はみなもっともらしい解釈をしているところを見ると小生の解釈力が欠如しているらしい。
 しかし、海の向こうの評判を見ると、小生の印象と合致するのがある。ニューヨーカーに載ったジェームス・ウッド氏の書評によると「小説の設定が弱く、、迫力に欠け、、比喩もよくない、、」とある。大体小生と同じ印象であった。すこしホッとした??
 イシグロの作品はこれまで数冊を一応読了しているが印象に残っているのは「私を離さないで」くらいである。あとはかすかにテーマは何だったのかというのが記憶に残っているが、これは読後の記憶と言うよりか、出版社がつけた帯の惹句からきているらしい。日本の書店のコピーライターはうまいからね。



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