穴村久の書評ブログ

漫才哲学師(非国家資格)による小説と哲学書の書評ならびに試小説。新連載「失われし時を求めて」

カタルシスなき読了

2023-06-25 12:56:18 | 村上春樹

最後の第三部読了。複数時間を同時平面で記述。さばき方に切れはない。いつものことだが。二十年以上の時間の経過があって「彼女」は相変わらず少女として描かれている。

結局彼は二十数年間壁の中にいたと書いてある。とすると書籍取次業の二十年間のサラリーマン生活と壁の中での「本読み」は同一人物?とすると同一人物が長い間、二分割されていた??

この終わり方にはもっと別な工夫が必要、すかっと腑に落ちるような。


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