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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



2日連続のさいたまスーパーアリーナ詣で。さすがに、この日はUSAの登場とあって、昨日よりは観客が多かった。しかし、公式サイトの記録は、昨日と同じ4743人。早く記録から削除した方がいい。

4743人というでたらめの数字はともかく、参加しているチームや選手の豪華な顔ぶれを考えたら、観客が少ないのは確かだろう。これは、メディアの扱いが少ないことが要因だと思う。地上波の放送権をもっているTBSの放送(予定)はグループゲームラウンドでの日本戦の5試合と決勝戦のみだ。その日本戦も土、日曜日の昼間の時間と、平日の深夜だった。宣伝効果は小さい。放送権保有者であるTBSに対しては、営業面ばかりを考えるのではなく、大会の意義を十分に認識した活動が欲しかった。

例のオレンジのTシャツは、やはり、きょうも同じだった。公式記念撮影のときだけ、着用する不自然な様子に、観客席でも不思議がっている人が多いようだった。この日の2試合目、オーストラリアの10番ジェイソン・スミスは、撮影後、観客席に、そのTシャツを投げ込んでいた。USAには勝てっこないから、もう要らないということだったのだろうか。

試合の合間に登場するダンサーは、昨日と違っていた。メンバーが8人から9人に増えたダンスチームの名前は“Red Foxes”で、英国から来ていた。日本語に訳すと「赤いキツネ」か。アテネ五輪のメダリストが含まれているらしかった。はっきり言って、昨日の「ユーロダンサー」との違いはわからなかった。ただし、どっちも美女ばかりなのはうれしいことだ。

もうひとつ気になったのは、会場の運営面についてである。とても世界レベルのイベントを開催しているとは思えない。初めて訪れた人や日本語がわからない外人は、会場の入り口からして、とまどうのではないか。英語表記も少なく、アルバイトが日本語で案内するだけである。場内の手荷物検査やボディチェックもスムーズとはいえない。記念品売り場や食べ物屋もスタッフが少なく、集中する客をさばくのに手間取ってばかりだ。もちろん、さいたまスーパーアリーナでの初日、2日目だったこともあるのだろうが…。

同じさいたま市なのに、2002年のサッカーW杯や浦和レッズの試合運営の経験がうまく生かされていないのがとても残念である。

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世界バスケ
ドイツ対ナイジェリア
USA対オーストラリア(さいたまスーパーアリーナ)


昨日に続いて、世界バスケを2試合観戦した。

第1試合のドイツ対ナイジェリア戦は、1点差を争う接戦となった。大方の予想では、ノビツキーを擁するドイツの優勢だったが、そのノビツキーのプレーにムラがあったため苦戦を強いられた。なんとかナイジェリアの反撃を抑えて勝利を拾ったが、準々決勝でUSAに勝つためには、ノビツキーの大爆発が必要なはずだ。

そのUSAは、第2試合で、オーストラリアを40点差でくだした。第1クォーターこそ、USA27点対オーストラリア23点と接戦の様相を呈していた。しかし、その高得点ペース自体が、すでにUSAのペースだった。序盤は速いパス回しからアウトサイドシュートをズバズバ決め、ゴール下が手薄になってくると、インサイドで勝負を仕掛ける。オーストラリアも高さを武器にがんばっていたが、最初の10分間しかもたなかった。

試合は第2クォーターで勝負がついた。なにしろ7分過ぎまでオーストラリアは、フリースローによる1点しか取れなかったのだ。USAのディフェンスが完全にオーストラリアを封じた。USAというと、アリウープなど派手なプレーに期待が集まるが、むしろ、そのディフェンス力にセンスやテクニックが潜んでいる。ドリブルをスチールする技術やパスをインターセプトする読みと出足の鋭さ。シュートに対しても最後まであきらめずにブロックを試みる。

この第2クォーターには、USAのディフェンス技術が集約されていた。そして、そのディフェンスのなかに、この大会で王者の復権をかけるUSAの意気込みを感じた。

大差のなかで、レブロン・ジェームスやドゥエイン・ウェイドら、NBAの超スーパースターたちが、余裕をもって、素晴らしいプレーを披露してくれた試合だった。

しかし、本当に見たいのは、窮地に追い込まれたUSAが、本気になったときのプレーである。これまでのところ、L・ジェームスとD・ウェイドが同時にコートにたつ場面はほとんどない。余裕の表れか、2人の相性の問題なのか。両エースが並び立って、相手に挑むUSAを、ぜひ見てみたい。準々決勝から決勝までの3試合のなかで、そんなシーンが見られるだろうか。

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バスケットボール世界選手権の会場(さいたまスーパーアリーナ)で、実際に試合を見て、気がついたことを書き留めておきたい。

1)試合前の公式の記念写真撮影のときの?
試合前に、チームごとにリング(バックボード)を背にして記念撮影をおこなう。このとき、なぜかユニフォームの上にオレンジ色の世界バスケのTシャツを着る(写真)。チームカラーなんてあったもんじゃない。
なぜか?今大会では試合に着るユニフォームにスポンサー名を入れることが許されている。スポンサーがついていないチームもあるようだが、例えば、日本の場合は“KIRIN”だ。そのチームスポンサーと大会のスポンサーが競合(同じ業種・業界)だった場合のことを考えて、ユニフォームの上に当たり障りのないように、Tシャツを着せてしまうのではないか。そんな写真、いったい誰が、どう使うのだろうか?

2)美女揃いのダンスチーム。
タイアムアウトのたびに登場する、美女8人のダンスチーム「ユーロダンス」。彼女たちはリトアニアから呼ばれたらしい。試合中のタイムアウトやハーフタイムに、見事な美貌とダンスを披露してくれる。登場するたびに衣装を変え、ダンスを変える。しかし、さすがに2試合分もみると、彼女たちには申し訳ないが、飽きがきてしまう。
海外からダンサーを呼ぶのもいいが、日本にも素敵なパフォーマーが大勢いるのではないか。日本開催らしい演出があってもいいはずだ。

3)動かない大型映像
さいたまスーパーアリーナには、大型映像画面が2基設置されている。格闘技イベントでは、リングよりも、そっちの大型映像を見ることが多くなる。
しかし、今度の大会では、その大型映像には、国家吹奏のときに国旗が、その後は対戦カードと得点が表示され、試合前とハーフタイムにスポンサーが紹介されるだけである。好プレーの再現だとか、会場の模様を流すとかなど、試合を盛り上げるためにはまったく使われていない。ちなみに、選手名、得点、反則数を表示するのは、別に設けられた、会場の規模からするととても小さな電光掲示板である。
先の「ダンスチーム」の件もそうなのだが、今大会は、演出に金がかかっていない、とても節約型の世界選手権のようだ。

4)テレビタイムアウトはいつ入る?
試合中にテレビCM用のタイムアウトが何度か入る。これ自体は、特に珍しいことではない。ぼくが知っているのは、試合が始まってから、例えば5分以内にどちらのチームもタイムをとらなければ、つまりCMを流す時間がてれない場合は、5分になったところでテレビCM用のタイムをとるというパターンだ。このルールだとコーチは、なんとか5分までは自分のタイムの権利を使わずに我慢しようとする。
今大会の基準はどうなっているのだろうか。2試合を見ただけではよくわからなかった。ベンチワークへの影響はどれほどあるのか。

5)本当の観客数は?
思った以上に観客席がスカスカだったので、公式サイトでボックス・スコア(試合記録、英語のみ)を見た。ぼくが見た2試合は4743人だった。ちょっと少ないのではないか。いくらなんでももう少しはいたはずだ。ならば、入れ替え後の、夜の部(3、4試合目)ではどうか。ベスト8決定戦の日は、1日4試合がおこなわれ、1枚のチケットで2試合見ることができる。ぼくが見たのは朝の部の2試合だった。
なんと、ぼくがいた朝の部と同じ4743人だった。ありえない数字がならんだことで、記録に書かれている観客数のでたらめを知り、同時に、本当の観客数が知りたくなった。


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