sports-freak.blog
観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



ビバ!サッカー研究会の4月度の月例会のゲスト講師は、読売新聞運動部デスクの川島健司さんだった。川島さんは、1997年から2001年までロンドンに駐在していた。この日のテーマは「イングランドのサッカー」だった。

川島さんによれば、プレミアリーグの特徴は「フェアであること。激しいが、汚いプレーがない」ということだった。全く同感である。

しかし、とくに上位のクラブでは、選手だけでなく監督さえも外国人が多くなった今、そのプレミアリーグらしさがなくならないのはなぜか。

川島さんの見解は、サポーターやメディアの力が大きいということだった。汚いプレー、怠慢なプレーに対する、ブーイング、バッシングは、本当にしつこく、執拗におこなわれるそうだ。当然のごとく、選手はサポーター、ファンに応えるようなプレーをせざるをえない。そこでは、英国人も外国人も関係ない。

それに、選手は外国人が増えているが、スタジアムに通う観客のほとんどは、英国人であり続ける。英国人がフェアプレーを求める限り、厳しい監視の目が絶えることはない。

また、イングランドのスタジアムは、サッカー専用であるだけでなく、観客席とピッチが異常に近いことも、いい意味で選手にプレッシャーをかけているとも言えるだろう。

英国人の観客と選手が一体になって、フェアプレーを志向する。プレミアリーグの最大の魅力である。

反則のたびに、審判を取り囲む極東のリーグに、今、一番欠けているのが、フェアプレーの精神ではないか。まして、下着泥棒なんてのは、もってのほかである。

母国に学ぶべき点は、まだまだ多い。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )