sports-freak.blog
観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



AFCチャンピオンズリーグ
決勝 アルイテハド 1対2 浦項
2009/11/7 東京・国立競技場

試合開始直後から、両チームが積極的に相手ゴールに迫る魅力ある試合となった。

前半の15分あたりから、持ち味の運動量とハードワークを発揮した浦項が優勢になったように見えた。特に中盤での早いアプローチとボールを奪取してからのカウンターで、アルイテハドのサッカーを守備的なものにしていった。なかなか決定機までにはいたらなかったが、その繰り返しが、後半のフリーキック、そして得点へとつながることになった。

浦項のサッカーでは、前線からの守備が目立った。相手ボールになったときに、前線の選手が長い距離を走り、追いかけ、待ち構える守備の選手と連携し、囲い込み、ボールを奪う。アルイテハドの選手が、バイタルエリア付近で、浦項の守備陣に囲まれるシーンが何度もあった。この攻守におけるアグレッシブさを90分間続けることができたことが、浦項の勝因である。

過去2004年、2005年と連覇し、世界クラブ選手権でも好印象を残したアルイテハドだったが、この試合では、受けに回ってしまったかのように見えた。後半の立ち上がりに攻撃モードが高まったが、浦項に先制を許すと、再び、その勢いもしぼんでしまったのが、残念だった。

この試合を見ていて、ナビスコカップの決勝、FC東京対川崎を思い出した。浦項とFC東京の中盤からの早いアプローチ守備と、攻撃力を発揮しきれなかったアルイテハドと川崎が、それぞれ重なって見えた。結果論かもしれないが、運動量と気迫で勝ったチームが勝利をおさめたのだから納得である。

今年から大会方式が新しくなり、ACLの決勝は、東京で1発勝負となった。残念ながら、日本のチームの決勝進出はならなず、サウジアラビアと韓国の対戦となった。それでも、25000人以上のファンが集まり、好試合を楽しんでいた。決勝戦を東京にしたことを含めて、新しくなったACLは、まずは成功といえるだろう。


コメント ( 0 ) | Trackback (  )