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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



<スポーツ雑感+ 2024/9/30>
日本女子オープンゴルフ選手権で優勝した竹田麗央の最終18番ホール。近くの観客が電話をしていたため仕切り直しをしてからのティーショットは、優勝を確実なものにする、この日最高の一打となった。報道によれば、携帯電話の音を気にしながら打った12番ホールのティーショットをミスしたので、18番では仕切り直しをしたとのこと。
大会を生中継していたNHKの実況、解説は、12番でも、18番でも、電話の音については、一切触れなかった。確かにTV中継では、その音はわからなかった。放送ブースでも同様だろう。現場にいたラウンドレポーターの服部道子さんも気づかなかったようだ。それだけ微細な音だったのだろう。ただ、18番では、最初のアドレスを解いた際に、竹田のキャディが観客に対して「すみません、電話を切ってください」と、注意をしていた。
この大会は、スマホの無音アプリでの撮影が認められていた。TV中継でも、多くの観客がスマホで撮影している様子が映っていた。にもかかわらず、NHKの中継では、まるでかん口令が敷かれているかのように、スマホ撮影のことには言及しなかった。竹田の12番、18番の実況は、その延長線上にあるようだった。NHKらしい、競技に集中した実況・解説だったとも言える。しかし、NHKはこの大会の共催者である。スマホ撮影を認めた大会側の意図を説明し、そのうえで、撮影の際のマナーや携帯電話の扱いなどを啓発するような場面があってもよかったのではないか。
この大会でもゼネラルプロデューサーを務める戸張捷さんが放送席にいたら、サイドストーリーとして巧みにコメントしていたことだろう。


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