ベテランが不振の馬術競技

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/16＞
馬術競技の日本代表が苦戦をしている。最後の種目、障害飛越の個人戦の第2次予選兼団体戦予選を終えたところで、決勝に進めそうなのは個人戦の武田麗子だけだ。リオ五輪日本代表選手団の最年長46歳の桝井俊樹、夏季五輪6大会連続出場となる杉谷泰造といったベテランの不振が残念だ。このあたりが人馬一体で戦う難しさなのだろう。武田麗子には、総合馬術団体で7位に入賞した1996年アトランタ大会以来の入賞を期待したい。

気持ちはすでに箱根駅伝

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/15-2＞
陸上男子3000m障害、塩尻和也の予選敗退直後のインタビューが興味深かった。塩尻は順天堂大2年で、他国選手の辞退により直前に追加招集された。「（この経験を）今後に、どう活かしていくか」という最後の質問に対し、「3000ｍ障害ももちろんだが、駅伝シーズンで箱根駅伝もあるので…、どの種目でもよりレベルアップして世界の舞台に戻りたい」と答えた。大学の合宿を抜けてきただけに、箱根駅伝が気になるようだった。

おおらかなマラソン運営

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/15＞
女子マラソンを観ていて、コースの管理があまりにもおおらかなことに驚いた。市街地のコースの脇には柵が並べてあるだけで、係員らしき姿はほとんど見えなかった。海外レースにありがちのことだが、日本なら、数メートルおきに陸上協会スタッフと警察官が立ち並ぶところだ。レースの終盤附近でコースに乱入した観客もいたようだが、大事には至らなかった。アテネ大会で自国ブラジルの選手に起こったことを覚えていないのだろうか。

五輪憲章とメダルランキング

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/14-3＞
JOC公式サイトのリオ五輪特集に「メダルランキング」のページがある。国・地域別のメダル獲得数が多い順に表示されている。個人を尊重する五輪憲章には「IOC と OCOG（大会組織委） は国ごとの世界ランキングを作成してはならない」とある。これまでJOCは、憲章に準じて、国・地域ごとのメダル数を発表してこなかったのだが…。ちなみにリオ大会組織委の公式サイトにもランキングが載っている。五輪憲章が揺らいでいる。

ベテランアナ2人によるサッカー中継

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/14-2＞
女子バスケ日本代表がフランスに勝った後は、男子サッカー。準々決勝、韓国対ホンジュラスをインターネット中継で観た。実況はNHKアナウンサー野地俊二さん、ゲストに金子勝彦さん、解説者はなし。ベテラン・アナに超ベテランの組み合わせは、せかされることなく、ゆったりと試合を楽しませてくれた。解説者までも巻き込んだせわしない絶叫型の実況が多い中、こういう中継はありがたい。できれば、解説に岡野俊一郎さんを希望。

女子バスケ日本代表、フランスに勝利

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/14＞
女子バスケ日本代表が、世界ランク4位のフランスに79対71で勝った。男子サッカーを観ながら寝落ちしてしまったため、残念ながら第3Qからの観戦。第2Q終了時で8点差をつけていた日本は、途中2点差まで追いつかれる場面もあったが、落ち着いた試合運びで逆転を許さなかった。惜敗した豪州戦の経験が活きているのだろう。この結果、日本はグループ4位で決勝トーナメントに出場することになった。進化する日本に期待する。

日本代表選手の給料は？

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/13-2＞
給料未払いを理由に大会ボイコットをほのめかす男子サッカー・ナイジェリア代表に対して、高須クリニックの院長がボーナスの提供を申し出たという。本当だろうか。そもそも、「給料未払い」ということは、ナイジェリアの選手は、五輪出場に対して「給料」をもらっているということか。JOCは、金メダル500万円、銀200万円、銅100万円の報奨金を出すことを発表している。日本代表選手に「給料」は払っているのだろうか。

男子柔道日本、全7階級でメダル獲得！

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/13＞
リオ五輪の8日目が終了し、日本代表の金メダルは7個となり、早くもロンドン大会に並んだ。メダル総数でも24個（ロンドンは38個）と、目標の金14個、メダル総数30個以上が見えてきた。なかでも、柔道の躍進が光る。金メダル3個、銀1個、銅8個とロンドンを5個も上回った。特に、男子。細かな体重別制になった1984年ロス五輪以後、全階級でメダルを獲得したのは、今大会が初めてだ。日本柔道の底力を見せてくれた。

女子バスケ日本、豪州に惜敗

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/12＞
女子バスケ日本代表が、世界ランク2位の豪州に86対92で敗れた。日本は、格上で長身の豪州に対して走り勝つ展開で挑み、第3Q終了時には71対59とリードした。まさに作戦成功。しかし、第4Q、豪州の要、203cmのセンター、キャンべージの連続12得点で追いつかれ、残り3分で逆転された。最後は高さに負けたかたちになったが、この惜敗は必ず活きるはずだ。ジャイアントキリングは決勝トーナメントに残しておこう。

金メダルをかじったベイカー茉秋

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/11-2＞
金メダルを獲得した男子柔道のベイカー茉秋が、（ぼくの見聞するなかで）初めてやってくれた。表彰の後に「金メダルをかじった」のだ。2014年ソチ冬季五輪で、JOCはメダリストに対し「メダルをかじるポーズ」を止めるように指導していて、リオでも継続していると思われた。なお、リオでは他国の選手も「かじって」いないので、IOCの方針になったのかもしれない。ベイカーを機に「メダルをかじるポーズ」が解禁されるか。

男子サッカー、ベスト８決まる！

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/11＞
男子サッカー日本代表は、スウェーデンに勝ったもののグループステージで敗退。初戦のナイジェリアとの乱戦が悔やまれるが、仕方がない。これからのサッカーに、この経験を活かしてほしい。2試合無得点だったブラジルは、デンマークに勝って首位で8強進出。リオ五輪の盛り上がり的にもひと安心だ。日本時間14日朝の準々決勝では、ブラジル対コロンビアに注目したい。ブラジルW杯でネイマールが大けがをした因縁の対決である。

金メダリストの記念切手

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/10-2＞
リオ五輪の金メダリスト、萩野選手をあしらった記念切手が、東京中央郵便局で発売中だ。日本選手が金メダルを獲得した翌日に発行される。世界で初めて切手を発行した英国が、前回ロンドン大会で実施した企画にならったものだ。日本郵便が2020年東京五輪・パラのスポンサーだから実現した企画でもある。企画を知ったときは、かなり人気になるだろうと想像していたが、実際はどうなのか。発売3日目、まだ完売していないようだ。

女子バスケ日本代表、トルコに完敗

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/10＞
女子バスケ日本代表の3戦目は62対76でトルコに完敗した。第1Qに9対24と15点差をつけられ、最後まで差を詰めることができなかった。トルコの守備に対して、外側でボールを回すばかりで、結局、苦しい体勢、タイミングで無理なシュートを放ち、ミスを重ねた。日本に勢いをつけてきた栗原の3点シュートが、序盤、決まらなかったのも響いた。試合の流れをつかむためには、攻撃面でのチェンジ・オブ・ペースが必要だった。

女子バスケ日本代表、ブラジルを破る

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/9＞
女子バスケ日本代表がブラジルを破って2連勝と好調だ。第1Qこそ1点リードされて終わったが、第2Qでは、粘り強い守備からの速攻などで一気に14点差をつけた。エース渡嘉敷の攻守における活躍に加え、初戦同様ベンチスタートの町田、高田のつなぎのよさが目立った。第3Qに入ると、チーム全体が余裕をもって気持ちよくプレーし、４Qの最後は総取り替えで全員が五輪のコートに立った。明日のトルコに勝ってベスト8進出だ。

スポーツ新聞化する夕刊紙

＜リオ・オリンピック雑感 2016/8/8-2＞
新聞の夕刊がすごいことになっている。イチローの大リーグ3000本安打達成を報じる8日付の読売新聞の夕刊（3版）は、全16面の半分の8面がスポーツ関連の記事で埋まっている。1面と社会面は「イチロー」と「柔道」の話題。2～5面はリオ五輪の記事が続く。日本の午前中に結果が出揃うアメリカ大陸のスポーツは、まさに夕刊にうってつけだ。それに、部数が減りつつある夕刊なら思い切った紙面展開も許されるのではないか。