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「五条橋」は太鼓橋で、中央部分がかなり盛り上がり、上り下りの勾
配がきつかったように記憶していた。西から橋を渡ると熱田台地への上
り際に橋がある事になるが、今見ると意外に車道も歩道も平坦である。
幼い頃の目線との違いかも知れないが、昭和60(1985)年に大改修が
行われているので、その折に均されたのかとも思うが、真相は解らない。
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五條橋を渡ると、その西詰に川に沿って南北に通るのが、東海道・宮
宿と中山道・垂井宿を結ぶ「美濃路」である。
城下を抜ける、主要な街道の一つとされている。
当時堀川と街道に挟まれた地には商家の表蔵が並び、この通りの西側
には清須越しで清須から移り住んだ清須商人の店舗が建ち並んで、城下
の物流を一手に担い大層賑わっていた。
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元禄13(1700)年この辺りで大火が発生し町屋18,983戸が焼失し、五条
橋、中橋、伝馬橋も焼け落ちた。
その後再建される折に、美濃路の西側裏道を4間幅(約7.2m)に拡幅、
東側の石垣上に土蔵群を、西側に町屋を並べる独特な景観が形成された。
火災からは、40年ほどを経ての事である。
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名古屋市町並保存地区に指定された「四間道」の町並で、中橋と五条
橋の間に続いている。
今では、古い土蔵や古民家を改装したフレンチやイタリアンの洒落た店、
カフェ、和食処、喫茶店や雑貨店から飲み屋等が続々とオープンしている。
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名古屋駅からは凡そ1㎞程の徒歩圏内(15分位)である。
急激に近代的な町並に変貌を続ける地域に有って、古民家の庇の上には屋
根神様も見られ、下町情緒も色濃く残されている。
お城への通り道として、最近俄に注目を集めるエリアとなっている。(続)
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