1999年の作品、タイトルはヒンディー語で「陶酔」。
当時21歳のアフターブ・シブダサニのデビュー作品。
通常、デビュー作は恋愛物が無難であろう。
ちなみに相手役のウルミラは25歳だった。
コメディタッチのミュージカルシーンとシリアスなシーンが
組み合わさっていて、なんか馬鹿馬鹿しくて面白かった。
あとは20年前だとスト―リーとは何の関係のない場所での、
ダンスシーンはふんだんにあった。
<ストーリー>
映画館でチケット買い入場する人々と映写室でフィルムをかける、
映写技師の映像が流れる。
マハラシュトラ州プネに住むキットゥ(アフターブ・シブダサニ)は、
女優のマリカ(ウルミラ・マンドカール)の大ファンで、
部屋中に写真を飾り、マリカが出演している映画を観るために、
毎日映画館に行き相手役に自分を投影してしまうほどである。
キットゥは成績が悪かった事で父親(ダリプ・タヒル)に叱られ、
マリカのポスターを破られてしまい、家出をしてムンバイに向かう。
そしてマリカの家に行くが警備員に止められる。
隣の食堂の店主が良い人でそこで働かせてもらう事になるが、
そこの従業員はみなキットゥのようにマリカに会いに来た男たちの
慣れの果てだった。キットゥは毎日マリカの家を見て過ごす。
マリカは孤児で叔父とその家族のために働かされていた。
仕事は全て叔父が仕切っており本人の意思はなかった。
キットゥは撮影所に行きマリカに話しかける事に成功するが、
威圧的な叔父に委縮している所も見てしまう。
そして、いつものようにマリカの部屋を見ていると、
マリカが叔父に暴力を振るわれているところを目撃し、
塀を乗り越えて助け出し、一緒にプネに逃げる。
マリカが2日前に誘拐された事はニュースになっていた。
キットゥは家族に内緒で自室にマリカをかくまうが、
妹のニッキ(シータル・スバルナ)に見つかってしまう。
仕方なくニッキ―と母親シャルダ(スミタ・ジャイカル)に
事情を話す。そこへ友人のニシャ(アンタラ・マリ)が来たので、
協力を依頼する。マリカはキットゥの事を好きになり始めていたが、
キットゥとニシャの仲が良い様子をみてショックを受ける。
キットゥ達はマリカの事を父親には言えなかったが、
警察が何も知らない父親を逮捕してしまった。
マリカの叔父がキットゥを覚えており捜査の手が回ったのだった。
キットゥは警察に行くがマリカの行方を聞かれ殴られる。
マリカは警察に出頭し叔父が自分を殴ったためキットゥが、
助けてくれたことを話し、キットゥと父親は釈放される。
マリカは何も告げずにプネを去ってしまう。
キットゥは理由が解らずにニッキ―とニシャと一緒に
マリカに会いに撮影所へ行き誤解を解く。
マリカとキットゥの結婚式のシーン。
食堂の店主、従業員、リクシャの運転手らが、
集まって踊っている。
ジャンルとすれば、ラブ・コメディになるのだろうけれど、
食堂のミュージカルシーンが一番良かった。
女性は助けた男性に惚れる法則はここでも生きていた。