カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】 ~7・クーン・マーフ~

2020年11月22日 22時11分59秒 | 映画 / MOVIE

2011年の作品、タイトルはヒンディー語で「7つの殺人の謝罪」。
イギリス系インド人ラスキン・ボンドの原作の映画化で、
邦題は「スザンナの7人の夫」。結婚しては殺人を繰り返す
スザンナの物語である。

監察医アルン役でデビューのヴィヴァント・シャーは、
この映画で6番目の夫を演じたナシルッディーン・シャーの次男。

舞台となったポンディチェリーはフランス領であったため、
インドっぽい旧市街地とフランスっぽい新市街地がある。
スザンナ、エドゥイン、ジミーは、名前から解るように、
キリスト教徒である。

財産目当てに結婚を繰り返し、夫を殺す悪女かと思ったのだが、
財産は関係なく単に相手が悪人だったのだった。

  <ストーリー> 

拳銃をこめかみにあて涙を流しているスザンナ(プリヤンカー・
チョープラ)がためらいながら引き金を引くシーン。

監察医アルン(ヴィヴァント・シャー)の元に火事で焼けた、
女性の骨が届けられる。その骨がスザンナの物かどうかの
鑑定である。スザンナには6回の結婚歴があり、6人の夫全員が、
死亡していると言う誰が聞いても疑いたくなる人物であった。

しかしアルンはスザンナを知っていた・・・・。
アルンは自身の子供の頃、スザンナの事を回想して行く。

最初の夫:陸軍少佐エドウィン(ニール・ニティン・ムケシュ)。

孤児だったアルンはポンディチェリーの富豪の使用人の養子だったが、
マダムのスザンナに可愛がられ学校にも行かせてもらったため、
スザンナは恩人であった。

エドウィン少佐は戦争で左脚を失っており、あるパーティーで、
部下がスザンナとタンゴを踊ったのを見て嫉妬し、
スザンナが浮気をするのではないか心配するようになった。
それを気に使用人達に暴力を振るうようになる。
ある夜、エドウィンと豹狩りに出掛けたスザンナは、
狩猟台から突き落とし豹の餌食にして殺してしまう。

2番目の夫:ジミー(ジョン・アブラハム)。
エドウィンの葬式で聖歌を歌っていた青年と恋に落ち結婚。
スザンナが経済的に援助してロックスターになるが、
楽曲が盗作だった上に麻薬にハマり女性関係も派手になると、
オーバードースに見せかけて殺してしまう。
警察のキーマト(アンヌー・カプール)が捜査に来たのだが、
スザンナの色香に迷ってろくな捜査はしなかった。
スザンナは出来事を忘れるためにカシミールへ行く。

3番目の夫:ワスィーウッラー(イルファーン・カーン)。

カシュミールで人気のある詩人ワスィーウッラーと出会う。
スザンナはその美しい詩に惚れ込みイスラム教に改宗し、
スルターナーと名乗り結婚するが、ワスィーウッラーは、
サディストであったため耐えられなくなる。ある夜、
酔ったワスィーウッラーを外へ誘い出し、使用人達に掘らせた、
雪の穴に埋めて殺してしまう。

 イスラム教徒なのに飲酒していたのにはびっくり!
 使用人達は最初の夫と2人目の夫はスザンナが殺したと、
 感づいていたが、相手が悪人だったため黙認していおり、
 ここからはスザンナの殺人手伝っている。
 スザンナが惚れっぽいのも問題であるが、3人続けて
 酷い男と言うのも運が悪い・・・・。

4番目の夫:ニコライ(アレクサンドル・ディアチェンコ)。

次は競馬場でプレゼンテーターとして現れたロシア人である。
影響を受けやすいスザンナはロシアファンになりアンナと名乗り、
アルンをロシアの医学大学へ留学させる事にし、結婚する。

ところが・・・ロシアに行ったアルンは、家族と一緒にいる
ニコライを見つけてしまい、証拠写真を撮りスザンナに送る。
インドに戻ったニコライに使用人達が過去の夫達の最期の様子を
話して聞かせる。そしてニコライに家族との写真を見せる。
ニコライは否定したが、スザンナは毒蛇が住んでいる井戸に、
書類を投げ込み、ニコライが取りに行くように仕向ける。

この事件には当然ロシア大使館も動いたがニコライが、
インドの核開発を探るスパイであった証拠を提出して、
幕引きを図る。運の良い事に警察署長に出世していたキーマトが、
スザンナに色目を使ってきたためスザンナは上手くたらし込む。

5番目の夫:キーマト(アンヌー・カプール)。

キーマトはその後も関係を迫り、離婚して結婚を申し込む。
しかたなくスザンナは結婚するが、ほどなくしてキーマトを
心臓発作に見せかけて薬を盛り殺してしまう。

数年後・・・アルンがロシア留学から帰国すると、
スザンナが関係を迫ったため、アルンは養父と共に家を出る。
その後は関係を絶っており消息は不明だった。

アルンは焼けた骨格から人物を特定し、スザンナではないと
解ったが恩返しのためにスザンナだと鑑定結果を発表する。
そしてポンディチェリーの屋敷を訪ねるが荒廃していた。
アルンはスザンナを探し再会する。スザンナは語り始める。

アルンがナンディニー(コーンコナー・セーン・シャルマー)と
結婚した事を知ったスザンナは睡眠薬を飲んで自殺を図ったが、
通りがかった医師のモドゥスドンに助けられ結婚する。

6番目の夫:モドゥスドン(ナスィールッディーン・シャー)。

モドゥスドンの献身的な看護で助かったスザンナは結婚するが、
ある夜、屋敷に泥棒が入る。借金で破産寸前だったモドゥスドンが、
財産を狙ったのだった。ここで冒頭のシーン・・・・

スザンナは拳銃に1発だけ弾を込め自分とモドゥスドンと
交互に引き金を引きモドゥスドンを殺してしまう。
そして自殺するために屋敷に火をつけるが死にきれず、
メイドが焼死してしまったのだった。

スザンナは物乞いとなるが、アルンの偽証のお蔭で、
自分が死んだ事になった事を知り、
シスターになって人生を全うする事を誓う。

7番目の夫:イエス・キリスト。

 タイトルでは7つの殺人となっているのだが、
 実際に手を下したのは6件、メイドが犠牲となっているが、
 これも含めれば7件だけど。

 スザンナは惚れっぽく、影響を受けやすい女性だが、
 確かに6人の夫それぞれが悪人ではあるけれど、
 殺さなくても・・・とは思う。

 プリヤンカーが20代から50代くらいまで演じるので、
 その辺りが見所か。2時間に6件のエピソードがあるので、 
 それぞれが短い感じはする。

コメント
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