『 日本や欧米など30カ国の教育の現状をデータで紹介する経済協力開発機構(OECD)の「図表でみる教育」が8日公表された。06年の各国の国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関への公的支出の割合を比べると、日本は3.3%で、データがある28カ国中、下から2番目だった。 28カ国の平均は4.9%。日本の支出割合はこれまで最下位層で低迷し、28カ国中最下位だった前年より、今回は順位を一つあげたものの、支出割合では3.4%から3.3%に落ちた。 支出割合が高い国の1位はアイスランドで7.2%、次いでデンマークの6.7%、スウェーデンが6.2%の順。最も低いのはトルコで2.7%だった。 一方、教育支出に占める家計負担の割合は21.8%で、データが比較可能な22カ国中、韓国に次いで高かった。 また、教育環境面で、先生の負担と結びつく児童生徒数をみると、小学校1クラスの平均人数(07年)は日本が28.2人で、OECD平均の21.4人と開きがあった。中学校も1クラス33.2人で、平均の23.9人と大きく差があった。 教育への公的支出の低さをめぐっては、経済危機で教育費の負担感が増したことを背景に、今回の衆院選で各党が公約にOECDの指標を引用し、改善をうたった。 民主党は、教育への公的支出を「先進国平均(対GDP比5%)以上を目標に引き上げる」「OECD先進国並みの教員配置を目指し、少人数学級を推進する」と掲げた。仮に5%とすると、新たに7、8兆円の財源が必要となる。 文科省の今年度当初予算は約5兆3千億円。教育の諸指標をOECD平均並みに、という民主党の公約は、省内では期待とともに「本当にできるのか疑問」と受け止められている。』アサヒコム
義務教育の無償化と日本では言われていますが完全では無いと思います。
現在の未曾有の世界的不況の影響で、地域格差の矛盾が拡大し学校給食費の滞納が問題になっていますが。文部科学省は、2006年11月から12月に、給食を実施している全国の国公私立の小中学校計3万1921校を対象に、2005年度の給食費の徴収状況などを調べた。 各学校に滞納の主な原因をたずねたところ、「保護者としての責任感や規範意識」をあげた学校が60・0%、「保護者の経済的な問題」をあげた学校は33・1%だった。」、正当な経済的理由の無く、学校給食費を払っていない保護者からは責任を持って支払って貰うべきです。学校給食は、義務教育の食育教育の教育実践ですし、子供達の健康と食の大切さを教える学校教育の一貫です。学校給食は無償すべきです。学校給食も正当な経済的な理由があり滞納している保護者が増えている現実と学校給食制度の崩壊と食の安全と質的低下を防ぐ為に無償化すべきです。
最高裁の通説判例によりますと授業料と教科書以外は無償には当たらないするのは、義務教育の無償の憲法第26条2項の「すべての国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を請けさせる義務を負ふ、義務教育は無償とする。」憲法の条文に原反する法解釈です。この憲法の条文を正確に解釈すれば義務教育は無償と言うことになります。学校教育法で言う普通教育とは、小学校、中学校における初等、中等普通教育=義務教育と高等学校における高等教育を含んでいるので高校の無料化も可能と思いますが。
実践的解釈と言われても憲法は最高法規であって、憲法第98条<最高法規・条約及び国際法規の遵守>1項「この憲法は最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅および国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」
教育への公的支出が、経済協力開発機構・OECDの調査で、日本は下から二番目と言う経済大国日本の教育の貧困さを如実に現している結果と結べ付いています。子供達に教育投資をしない長年の教育行政と政治の先見性の無さです。
学用品やワークやドリル等、副教材や図書館の本も義務教育で使われるものであり、修学旅行費は、学校教育、義務教育の大切な学校行事であり、PTA会費等も義務教育の保護者の活動の円滑化に必要な経費です。高校の授業料無料化の前に義務教育の無償化から実現すべきでは有りませんか。「文房具代、給食費、修学旅行費の就学援助を受けている子供達が、東京や大阪の公立小・中学校で4人に1人、善国平均でも一割弱に上り、2004年までの4年間で4割近くに増加えていいると言われています。」朝日新聞大阪本社2006年1月3日。今や世界同時不況の影響で小学校から高校まで就学援助を受けている子供達が増加しています。先ずは義務教育の段階から完全無償化すれば、学校での子供達同士の不平等感や嫉み、いじめにも繋がらないと思います。学校での子供達同士の人権も保障されるのではないでしょうか。幼稚園無償化により少子化を防ぎや教育費の負担を少なく出来ると思います。今回の総選挙での政党のマニフェストで高校無料化が問題になりましたが。麻生太郎首相の発言で有名になりました未曾有の世界恐慌の影響が、高校生を持つ家庭を直撃し全国的な授業料の滞納が問題化し、地方公共団体の赤字財政で、私立への補助金削減で私立高校生も授業料が払えずに中退者も増えています。高校の授業料の滞納や卒業に要する費用が払えずに卒業式で出席出来なかったり、卒業証書を卒業式に渡して貰えない卒業生も出ました。
全日制高校だけではなく、定時制高校や通信制高校の働きながら学んでいる勤労学生にまで、学業を続けるのが困難な状況に追い詰められています。経済的に恵まれていない家庭の高校生にこそ光と希望を与えるべきでは有りませんか。教育基本法の教育の機会均等の精神を今こそ政治の力で実行して欲しいと思います。
高等学校を無料化すると勉強しない茶髪や頭にそりこみを入れたり、ピアスをした高校生が増えるだけとの批判もプログに寄せられていましたが。高校を無償化しても、無試験になる訳ではなく義務教育の中学校のような事にはなりません。高校生にだけが茶髪やピアスをし、学生服を勝手に改造したガクラン来ている生徒ばかりではなく、中学生にも既にいるでは有りませんか。高校を無料化しても、高校を義務教育にするには学校教育法の改正も必要ですし、公立高等学校の入学試験を無試験にすることは現実には出来ないと思います。公立高校の学力低下や大學への進学率の問題も有り無理なことです。高等学校の無償化が実現するまで時間が掛かるのではないでしょうか。、今差し迫った当面の救済の為に、国立、公立、私立の全日制、定時制、通信制の高校生を持つ家庭の保護者で、経済的に困窮している高校生をどう救済するのか考え、入学金、授業料を全額免除とし、就学援助と奨学金の拡充から始めるべきではないでしょうか。このまま行けば国立、公立、私立全日制、定時制を問わず高校中退者や卒業出来ない高校生がラス年にかけて増加すると思います。教育は、経済に左右され、影響を受けるのは教育行政の哲理です。『国際人権社会権規約で、学費無償化をめざすことは明記され、各国が学費無償化に向けて努力しています。OECD加盟国では半分の国が大学まで授業料を無償化しています。国際人権社会権規約を批准している国は、2005年7月で世界148ヶ国に上ります。日本は、1979年に社会権規約を批准したのですが、学費無償化を定めた13条2項(b)(c)を留保しています。こうした国は、日本とルワンダ、マダガスカルだけです。
※資料国際人権社会権規約第13条
社会権規約の第13条1項は、「締約国は、教育についてのすべてのものの権利を認める。」としたうえで、2項(c)で、高等教育、大學は「無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべてのものに対して均等に機会が与えられるものとすること」と定めています。また、2項(b)は、中等教育、日本では中学校と高等学校の無償化を定めています。』若者ネットワーク「学費無償化が世界のルール」より一部引用。