インターネット政党
MENU
天木直人のブログ
Home / Archive by category "天木直人のブログ"
辻元清美だけがめ目立つ異常
安保法制案の違憲性が学者によって喝破されて以来、集団的自衛権行使容認の違憲性が安倍政権をゆさぶる一大政治問題となりつつある。
そんな中で、民主党衆院議員の辻元清美がやたらに目立つ。
そう思っていたら、きょう6月14日の朝日新聞を見て腰が抜けた。
前田直人という編集委員が「政治断簡」というコラムの中で、そんな辻元清美を持ち上げているのだ。
「民主党の辻元清美衆院議員の存在感がきわだっている」とした上で、わざわざ辻元清美の言葉を掲載して、自己宣伝に加担しているのだ。
イラク戦争に反対して外務省をクビになった直後、私は連日のように平和集会に呼ばれて講演を繰り返す日々があった。
私がはじめて辻元清美に会って言葉を交わしたのはそんな時であった。
その時私は直感的に感じた。
この政治家は平和を売り物にしてのし上がろうとしている野心家に違いないと。
以来私は辻元清美という政治家の言動を注視して来た。
私の直感は見事に当たった。
天下の護憲政党である社会党の土井たか子に乞われて社会党議員になったはずの辻元清美は、どういう理由があったのか知らないが、あっさりと社民党を捨てて民主党に移り、前原誠司に近寄って権力寄りの現実主義者になった。
もはや政治家として終わった。
そう思っていたら、降って湧いたこの騒動だ。
さぞかし飛び上がって喜んだことだろう。
「うちの出番がきたで」と。
私はそんな辻元清美に言いたい。
憲法9条の護憲を声高に叫ぶ者が偉いのではない。
偉大なのは憲法9条そのものなのだ。
平和を願う者は憲法9条の下に身分も名も求めず結集すべきだと。
それこそが新党憲法9条の目指すものである。
前田直人編集委員が紹介している辻元清美言葉の中に次のようなものがある。
「夢見る乙女の平和主義じゃないよ。米国と一緒に武力行使をする国か、人道支援や紛争予防をする国か。どちらを選ぶのかと言いたいんです」
違う。
紛争を前提として、それに貢献したり、いかに防止しようと関わるのではなく、ひたすら戦争をしない、させない、かかわらない、と言い続けることだ。
前田直人編集委員は次のような言葉でその記事を締めくくっている。
「ネタを入念に仕込み、相手を挑発しながら見せ場をつくる『辻元流』。安倍政権が反対者の声にどう向き合うのか、注視したいと思う」
違う。
小泉純一郎の時もそうであったが、辻元清美は安倍晋三の合わせ鏡だ。
このような政治家を安保論争の看板にする民主党では、とてもじゃないが、安倍政権の戦争法案は防げない(了)
Posted on 2015年6月14日 Naoto Amaki
Posted in 天木直人のブログ
翁長沖縄知事には堂々と王道を歩んでもらいたい
発売中の週刊文春6月18日号に、翁長知事の訪米を貶める写真入りの記事が冒頭のグラビア記事の一つとして大きく掲載されていた。
そのタイトルも「琉球王の御帰還 アポなし訪米も手土産はゼロ」だ。
翁長訪米を貶める記事が巷に溢れているが、その典型的な例だ。
その記事の中に次のようなくだりがある。
「ロクにアポイントも取らぬまま意気揚々とアメリカへ出発・・・政府高官との面会も求めたが、『国防総省や国務省との担当者との面会は沖縄県独力でセッテングできず、外務省に頼み込んでようやく実現した』(県庁関係者)というお粗末ぶり・・・」
この記事は噴飯ものだ。
週刊文春は根本的に間違っている。
外国要人とのアポイントはれっきとした外務省の仕事だ。
私も数えきれないほどやって来た仕事だが、たとえ気にくわない野党の依頼でも、外国要人とのアポイント取り付けを依頼されたら、それを外務省が断るなどということは許されない。
もし、野党だから、気にくわない奴だから、と言って外務省が仕事をサボタージュすれば、大問題だ。
なぜ翁長知事の沖縄は、はじめから外務省に命じて予約の取り付けを一任しなかったのか。
翁長知事が辺野古移設に反対して政府を困らせているからといって、もし外務省が「誰が面倒なんか見てやるか」と非協力であったとしたら、国会で外務省を吊し上げればいいのだ。
アポイントを取れなかった責任は外務省、在米日本大使館にあるのである。
週刊文春の記者は今後記事を書くときはよく気をつけろ。
その一方で、週刊文春のその記事は、翁長知事が記者たちに語ったとして次のように紹介している。
「ワシントンポストに私の記事が写真つきで載ったが、安倍さんの記事より大きかった」というビミョーな土産話まで(翁長知事は)ご開帳してくれた、と。
もし翁長知事が本当にこんな事を記者たちの前で語ったとしたら軽率だ。
安倍首相なんかと張り合ってどうする。
翁長知事には無駄口を叩くことなく、虚勢を張ることなく、あくまでも沖縄住民に選ばれた首長として、辺野古移設の阻止に向かって堂々と王道を歩んで行ってもらいたい(了)
Posted on 2015年6月13日 Naoto Amaki
Posted in 天木直人のブログ
朴大統領を罵倒した武藤正敏前駐韓国日本大使の独占インタビュー
発売中の週刊現代6月20日号に前駐韓国日本大使である武藤正敏氏の独占インタビュー記事が大きく掲載されている。
その内容は異常で衝撃的だ。
なにしろ現在の日韓関係の悪化のすべての原因は、朴大統領の頑な態度にあるというのだ。
日本の責任は何ひとつないというのだ。
ついこの前まで韓国駐在の日本国特命全権大使の任にあった人物が、ここまで任国の現職大統領を罵倒するのは異常で衝撃的だ。
果たして彼が週刊現代のインタビューに応じここまで激しく朴大統領を罵倒する背景には一体何があるのか。
私はこの週刊現代のインタビュー記事が出てからの数日間、内外の反応を見極めようと注視した。
不思議な事に韓国政府の反応が無い。
韓国国民も騒がない。
日本政府もメディアも沈黙を守っている。
武藤大使の言っている事は、安倍首相の考えをそのまま代弁しているかのごとくだ。
さては安倍大使のお墨付きを得た上での、朴大統領に対するけん制なのか。
意外なのは、韓国世論やメディアが騒がないことだ。
韓国がいまだ何の反応も示していないのは、ついこの前まで大使をし、日韓関係改善に尽力してきた武藤大使に裏切られた衝撃で、どのように対応していいのか戸惑っているからなのか。
あるいは、もっと穿った見方をすれば、この武藤大使の朴批判ですべてを打ち止めにして、日韓関係改善のきっかけにすると言う両国政府の了解があるのか。
そういえば、きょう6月13日の各紙が報じている。
朴大統領は11日、ソウルで米紙ワシントンポストのインタビューに応じ、慰安婦問題をめぐる日本との交渉は「相当の進展があった。今は最終段階にある。我々は意味のある国交正常化50年式典を期待できると思う」と述べたと。
いや、そんなことはない。
武藤大使は私より3年後輩であり、駆け出しの頃からよく知っている。
人柄は温厚でいいのだが、思い込みが強く、軽率なところがあった。
今度の出版本やインタビュー記事は、案外、彼の独断で行ったものではないのか。
日韓両政府は、その対応に頭を痛めているのではないか。
このまま日韓両政府が沈黙を続けるなら、お互いに、この武藤発言を黙殺したいということではないのかと思う(了)
Tweet
Posted on 2015年6月13日 Naoto Amaki
Posted in 天木直人のブログ
ついに砂川判決再審請求訴訟が日本を揺さぶる時
きのう6月11日の午後、元砂川裁判の被告である土屋源太郎さんから一本の電話がかかってきた。
「天木さん、我々も声を上げることにしました。参加してください」
その後に続く土屋さんの言葉は、私がかねてこのメルマガで訴え続けてきた事だ。
田中耕太郎最高裁長官が下した1959年の砂川判決が、安倍政権が強行成立させようとしている安保法制案の合憲の根拠とされている。
こんな馬鹿なことがあるか。
日米安保体制は違憲だと断じた東京地裁の伊達判決を、マッカーサー在日米国大使とみずらか密会を重ねて葬った最高裁裁判長田中耕太郎。
この売国的事実が、米国の機密文書公開によって明かされたのは2008年だった。
この国の司法のトップが自ら憲法違反を犯していたのだ。
砂川判決が集団的自衛権行使を容認しているかどうか、などという議論以前の大問題である。
砂川判決自体が違憲なのだ。
その再審査請求訴訟を土屋さんらが起こしたのは昨年の6月だった。
いまこそ立ち上がらなければいけない。この再審請求訴訟を全国の国民に知らせなければいけない。
協力してくれませんか、と伝えて来たのだ。
私はその電話を受け取ったとき、私の願いが通じたと思った。
ついに憲法9条が安倍政権を倒す時が来ると思った。
いや、憲法9条が日本国民を覚醒させる時が来る。
土屋源太郎さんと弁護団が行う記者会見は、6月18日午後三時より衆院第一議員会館で開かれる。
私もその末席に並んで記者会見に臨む。
18日の記者会見以降は、さすがのメディアも報道せざるを得ないだろう。
報道されれば国民は気づき、目覚める。
戦後70年を経て微動だにしなかったこの国の対米従属外交は、その最後の執行人である安倍政権とともに、追いつめられることになる(了)