◾️「オースティン・パワーズ/Austin Powers : International Man of Mystery」(1997年・アメリカ)
監督=ジェイ・ローチ
主演=マイク・マイヤーズ エリザベス・ハーレイ ロバート・ワグナー マイケル・ヨーク
親父が「007」シリーズが好きだったもので、小学生の頃からジェームズ・ボンド映画を観て、理想のヒーロー像、男性像として刷り込まれてきた。だからスパイ映画はどうしても比較してしまうし、ましてや本家「007」のパロディにも厳しい見方をしてしまう。だからこの「オースティン・パワーズ」はずっと敬遠してきた。似たような理由で「チャーリーズ・エンジェル」も未だに観ていない、偏屈な映画ファンなのである。
1960年代のイギリスで活躍していたスパイオースティンは、宿敵ドクターイーブルが人工冬眠したことから、自身も未来で目覚めることを選ぶ。1990年代にイーブルが復活、核弾頭を奪い、世界征服を企んでいた。オースティンも冬眠から目覚めるのだが、これが下半身で生きているような、お下品でお気楽な男。助手となったバネッサは、彼を遠ざけようとするのだが、60年代のオースティンを知る母親から彼の魅力を聞くうちに、次第に彼を理解していく。そして二人は悪の結社に立ち向かう。いやはやここまで徹底した本歌取りパロディとは思ってなかった。「ドクターノオ」の放射能防護服、「ゴールドフィンガー」のよろず屋、悪役イーブルの造形は「007は二度死ぬ」のブロフェルド、黒メガネはマイケル・ケインのハリー・パーマーか?…などなど、本家やスパイ映画を知るからこそ笑えるディテール満載。ん?楽しんでんじゃん、オレ
(^^;)
Soul Bossa Novaをバックに踊るオシャレで楽しいオープニングで映画のツカミはオッケー。そこから畳み掛ける過剰な熱量のギャグと下ネタ。映画後半はちょっと下ネタは食傷気味になるが、ブラックな笑いがさらに追い打ちをかけてくる。もぉー、下品だなーと冷静に観ていたはずが、ベッドサイドでのギリギリのエロギャグには吹き出した。ん?楽しんでんじゃん、オレ。
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あー、でもリピートしたくなる人の気持ちわかるかもです。ロブ・ロウ、キャリー・フィッシャー、クリスチャン・スレーターも出てくる。探してみてね。
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