6月24日
社)日本山岳ガイド協会主催のファーストエイド講習会に参加してきました。
協会では、昨年秋に1回目の講習会が開催されて、今日が2回の講習会です。
いままでは、遭難対策研修、ガイド研修などで、危急時対策としてけが人の搬送方法などを学んできたけれど??
その前の山岳事故を想定しての応急処置についての本格的な講習会は実はなかったのではないでしょうか。
今回は 1日だけの講習会でしたが、豊富な登山経験を持ち、災害医療現場で活躍されている、
金田正樹先生、志賀尚子先生、吉岡留美先生から、3Sを意識した、実践的な応急手当方法を学ぶことができました。
【ギブス包帯による固定。雪山、岩場など副木が手に入らない場所でも心配ありません。長時間の搬送に耐えることのできる強固な固定法です】
他のファーストエイド講習会などは、都会や町での災害を想定、要救助者を救急隊に引き渡すまでの時間が比較的短い時間の中での応急手当が主のような気がします。登山中の事故で活用するには各々一工夫する必要がありました。また、あまり実践的でない部分も多いような気がしました。
【この講習会を受講したガイドはこのオレンジ色のファーストエイドキットを持っています。少々大きくて重いのが難点】
でも、この講習会は最初から山での事故、ケガを想定しての内容で実技中心に構成されています。
山岳事故は、医療機関へ引き渡すまで何時間も何十時間も搬送をすることもあります。それに耐える応急手当が求められます。傷の洗浄、傷の抱合、止血、ギブス包帯の使用による骨折処置、三角巾、包帯の巻き方などの応急手当が必要となります。そのためにはファーストエイドキットは少々かさばっても、仕方ありません。
【スキンクロージャーによる傷の抱合例】
習った翌日から役立つ内容ばかりの大変心強い講習会でした。
【下腿開放骨折の止血、ギブス包帯による固定風景】