「もの食う話」所収 文春文庫
戦前の軍隊でのいやしい男について描かれている。
食欲の激しい男というものはいるらしい。いまの
ぼくはもっぱら食べないことに執心している。
大岡昇平氏といえば、「野火」で人肉を食べる食べない
が描かれるので有名らしいが、食慾というものがテーマに
なってくるらしい。
ここでの短編も食慾が大きなテーマになっている。
中年から老人が食欲がすごいというが、中年になって、
腹がでるのは、食慾が外にでてしまっているようで、非常に
醜いのではないか。
ぼくも一刻、腹がでっぷりと出て、人の体型をみて、これ
じゃあ、いけない、あの人と同じだ、と思い、ダイエットを
決意した。でも、人間というものは食欲との闘いだと思う。
特に現代人は。
(読了日 2022年10・11 1:10)
(鶴岡 卓哉)