河出文庫 2014年
石井女史の全エッセイから網羅してあるらしい。
石井女史とは、児童文学の翻訳者として、知られた
人だ、ということで、今の人は、ぼくも含め、あまり
知らないと思う。いや、知らなかったのはぼくだけか。
とにかく、図書館というものが、メジャーでない時代から
子供に本を読ませるためにはどうしたらよいのかについて
考え、働いてきた人だ。アメリカにも若いときに一年行って
いたが、九カ月ほどよその国に行っていたらしい。
ホームシックにはならなかった、と語る。
「プー」とは「クマのプーさん」の「プー」なのか、
「プー」という擬音からなにかを表わそうとしたのか。
きっと「プー」ということで、近しい存在感を表わしている
のだろう。仕事のすべてがクマのプーさんから始まっている
ことを思うと、そうだろうな、と納得する。
子供の守り神として、2008年に101歳で亡くなったら
しいが、末代まで語り継がれるだろう。
(読了日 2022年9・25 23:23)
(鶴岡 卓哉)