古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

池波正太郎の銀座日記【全】   池波正太郎

2022-10-18 15:42:14 | 本の紹介

新潮社   昭和63年

 

このボロボロになった銀座日記はどなたかがもち

 

こんでこられたものだ。池波氏喫煙者なので、タバ

 

コをすっておられるのは、気もち悪くなってしまうので、

 

大丈夫かしらん、とおもったが、意がいとおもし

 

ろくて、大丈夫だった。このひとは、ラッキーストライク

 

とかの両切りを吸うんだね。

 

ポーク・カツレツをけっこうな頻度で食べていて、

 

安の定、通風で苦しんでおられる。いまほど栄養学

 

が発達していなかったのか、痛風の発作が起こっているのに

 

シャーベットやなんかを平気で食べたりする。

 

けど、ぼくにとってはこの三日間はよかった。だんだん

 

衰えていく様が分かるのだが、最後の一行、ベッドに入り

 

いま、いちばん食べたいものを考える、考えてもおもい浮

 

かばない、に泣けてくる思いがした。アメリカ映画をこよなく

 

愛し、試写室通いを頻繁にされていて、ぼくの好きな、

 

「エンゼル・ハート」、「カミーユ・クローデル」を褒めていた

 

ので、センスいいじゃん、と頷くことしきりだった。

 

          (読了日 2022年10・8 0:54)

                       (鶴岡 卓哉)       

コメント
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