「もの食う話」所収 昭和23年
前に一度読んだことがあって、再読という形だったが、これがやはりいい。
主菜だけあって、肉厚のステーキという感じだった、なんか、肉だな。
房子という、百合子さんなんだろう女性が描かれるんだが、「オッパイ
に接吻したい」という泰淳さんの希望に素直に胸をはだけて、吸わせる。
それは高級なとんかつを食わせてくれたお礼なのだろう。しかし、確かに
百合子さんは泰淳氏を愛していたのだ。接吻も、オッパイも度々、揉ませるが
いやいやじゃない。「女って、こんなことされて怒るかしら」というセリフ。
うーん、なかなかおおらかで、いい女だなあ、でも、そんな女のオッパイ
を揉んだり、キッスしたりする泰淳さん、なんか昔の男の逞しさを感じるなあ。
ぼくは、胸をはだけて見せられたら、走って逃げるかな。
(読了日 2022年10・12(水) 15:20)
(鶴岡 卓哉)