古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

松茸めし    椎名麟三

2022-10-31 06:57:21 | 小説の紹介

「もの食う話」所収    

 

今一度、よく読んでみると、この「前菜」とされる松茸めし

 

はなかなかいけるぞ。

 

ただ、「前菜」に松茸めしとはちょっとヘビーなのでは。

 

作品としては小品、うす味の品のいい突き出しだろう。

 

姫路市外の農村で松茸をたくさんとった少年時代、父の

 

米相場で儲けたので、その金で山の入札をして、大威張り

 

で帰ってきたが、そんなことで威張る人はさすがにいない。

 

なん十人も入札しているのだ。松茸で遊んでいる父と出くわし

 

「阿保、帰れ!」といわれて、退散。父も大阪へ逃げるよう

 

にして帰っていった。少年の日々を綴っているという感じか。

 

東京のたこ焼きは「まったくなっちゃいない」と糾弾し、故郷

 

の明石焼きの味こそホンモノの味だ、といったらしい。

 

ぼくも広島の三越で明石焼き食べたら、美味しかったなあ。

 

      (読了日 2022年10・16 20:15)        

コメント
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