古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

しずかな日々     椰月美智子

2018-03-03 23:51:30 | 小説の紹介
2006年10月 講談社文庫。野間文芸賞、坪田譲治文学賞、W受賞


小学五年、おじいさんと過ごすことになった日々を静謐な目で追う。



なんでもない日常が輝いていた、ということがよく伝わってくる。


空き地での野球、お泊まりでふざける風呂、グッピーを飼育すること……



誰にでもあり得た日常が文学によってここまで高められるという。



文体が読んでいて、飽きさせない緊迫感を生み出していて、すごく、ひりひり


とした青春前夜のいい意味での青臭さみたいなものを感じる。


このおかあさんがへんな占いみたいなのをやっていて、それがいいアクセント


になってるんだよね。


傑作といってしまっていいんじゃねえ? ボクはこの椰月さんのを初めて読ま


せていただきました。どうやらこの作品が傑出しているようです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 全東洋街道      藤原新也 | トップ | 公園通りの猫たち     ... »
最新の画像もっと見る

小説の紹介」カテゴリの最新記事