映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

20世紀少年

2008年09月05日 | 映画(な行)

浦沢直樹原作コミックの映画化であるこの作品。
私はコミックでで途中まで読んでいたのですが、
途中からどこまで読んだのかわからなくなってしまい、面倒になってそれっきりになっていました。
今回は3部作のうちの一作目とのこと。
予告編はうまくできてましたからね。つい、見たくなってしまう。
しかし、実際見終わった感想は・・・、まあ、可もなし・不可もなしというところ。
今回の部分まではコミックを読んでいました。
そうしたら、あまりにも本の印象と同じなので、いまさら特に感動も何も・・・という感じです。
これは本を読まない人のほうが、ワクワクと楽しめるのではないでしょうか。

ケンヂたちは少年の頃、自分たちで「よげんの書」を作り、遊んでいた。
30年を経て、その「よげんの書」と同じ事件が各地で起き始める。
世界は次第に破滅へと向かっていく。
その事件の首謀者は、あるカルト教団の教祖で「ともだち」と呼ばれる男。
ケンヂたちと子どもの頃一緒に遊んでいた誰かと思われるが、その正体がわからない。
人類を滅亡から救うため、ケンヂたちは今立ち上がった!

大阪万博、アポロ11号の月面着陸、
彼らの少年時代はそのまま私の子ども時代でもあるので
(私のほうがもっと上ですが・・・)
なつかしい気がします。
確かにあの頃は、輝く未来をみな信じていたのですけれど・・・。
あの頃、もっと真剣に地球温暖化を考えていればよかったですね・・・。
二酸化炭素の温室効果なんて、誰も知らなかったな・・・。

同じ小学校の友人たちというごくローカルな話と、
世界征服というグローバルな話、
このつなぎ目がすごく難しいと思うんですね。
ここがうまくつながっていないとただの子供向けの話になってしまう。
何しろケンヂは自衛隊員でも特殊工作員でも科学技術者でもなくて、
ただのコンビニ店長ですから。
彼が立ち上がって一体何ができるのか・・・? 
まあ、そこを何とか世界に引き付けているのは、オッチョの存在ということになりましょう。
豊川悦司の演技がすごく光っていました。
彼の存在がこの物語をお子様劇から救っています。
個人的には常盤貴子が好きなので、ユキジもよかったです。
ブルースリーも。
その他、ほんのチョイ役も含めて豪華で多彩な出演陣。
タカ&トシまで出てきたのは驚いた。
ストーリーを知り尽くしている人はこういうところでお楽しみくださいってことかな?

2008年/日本/142分
監督:堤幸彦
出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之・・・

「20世紀少年」公式サイト