映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ひつじのショーン バック・トゥー・ザ・ホーム

2016年08月25日 | 映画(は行)
羊の数を数えてみれば・・・



* * * * * * * * * *

クレイアニメ「ひつじのショーン」初の長編劇場版。
とはいえ、私はこれまで全然なじみがなかったのですが、
本作を見て、ショーンとその仲間たちの大ファンになってしまいました。



牧場に暮らし、毎日毎日、スケジュールに沿った同じことの繰り返しに
うんざりしているショーンたち。
ある日、ショーンは自由な時間を作るため、
牧場主を眠らせ、キャンピングカーの中に寝かせます。
ところが、車が勝手に走りだし、都会へ向けてまっしぐら。
その末に事故を起こして、牧場主は入院。
家で、始めはやりたい放題のショーンたちでしたが、
いつまでたっても牧場主は帰ってきません。
だから、ご飯ももらえません。
だんだん淋しくて、悲しくなってきます。



ショーンたちは、牧場主が大好きなんですよ。
生まれた時から世話をしてもらってるし、一緒に音楽を聞いて踊ったりもする。
ただ、あまりにも退屈な日常がイヤになってしまっただけ。
さて、そこでショーンは、牧場主を探しに都会へ繰り出します。



この作品にきちんとしたセリフは出てきません。
話をするシーンは、ひつじも人も、「ムニャムニャ・・・」と、言葉らしき音が出るだけ。
だから万国共通で字幕なし。
これはいいですね。
とぼけたショーンたちの表情や動きを見ているだけでも、笑ってしまいます。
けれどもまた、牧場主を思う切ないシーンなどはホロリとさせられる。
う~ん、よいですねえ。



ひつじたちが、牧場主を眠らせるシーンがまた、おかしいんですよ。
彼らが一匹ずつ柵を飛び越えてみせる。
それをエンドレズで何度も何度も。
そのひつじの数を数えているうちに、ぐっすり眠り込んでしまうという次第。
万国共通であり、老若男女共通。
満足間違いなしの傑作でした。



ひつじのショーン ~バック・トゥ・ザ・ホーム~ ブルーレイディスク+DVDセット [Blu-ray]
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
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「ひつじのショーン バック・トゥー・ザ・ホーム」
2015年/イギリス・フランス/85分
監督:マーク・バートン、リチャード・スターザック

ユーモア度★★★★★
満足度★★★★★