ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

セリフ暗記はCD頼り!

2016-10-27 09:09:35 | シニア演劇

 シニアの演劇挑戦、立ちはだかる一番の難敵は、セリフ覚えられないぃぃぃ!たった数行のセリフが入らない。よしっ、覚えた!と思ったら、出てこない。いつの間にか自然消滅してる。舞台で頭真っ白、立ち往生!恐怖と不安常がいつも脅かす。

 台本作者もそいつは、重々承知!人を見抜いて、いや、記憶力の衰えを見極めて、セリフの数を加減している。数だけじゃない。セリフをどんな流れに組み込むか、ってことだって気配りしている。話題が転換するきっかけのセリフは、記憶力高齢者にはぜったいに振らない。会話の流れからはみ出したセリフは出てきにくいからね。きっかけのセリフが出て来なければ、舞台は立ち往生!互いに顔を見合う恐ろしい沈黙空間が現出する。シニア演劇の客席は、そいつを待っている。大受けの大笑い、残酷!

 演技以前の問題だ。セリフを思い出し思い出ししていて、名演技が生まれるわけはない。動きだって忘れる、体も表情も、すっぴんの素裸。いかんいかん、まずはセリフを入れることだ。で、どうする?プラザ演劇学校の強力武器はCDだ。ある程度、セリフの調子を理解できたところで、通してセリフを録音する。それをCD-Rに焼いて、全員に配布、各自それを聞いてセリフを覚える。これなら、家事をしながら、車の運転途中、忙しい時間をやりくりしてセリフの暗記ができる。事務局のGさんが思いついたこのアイディア、今じゃ、菜の花座でも採用している。この新方式で始めるようになって、確実にセリフの入りは良くなった。ながら学習てやつが効果的なんだろう、スピードラーニングとかと同じで。

 だから、今回も本番の1か月半前には録音を行った。各自、録音前には、入念に発声練習、セリフ稽古。

 

 詰まれば録り直し、噛めばやり直し、何度も何度も行ったり来たりしながら収録する。これを編集するのが一苦労のはずだが、それはGさんが不満の一言もこぼすことなくやってくれる。偉い、影の功労者!CDが渡されて半月、いよいよ立ち稽古に入る。それまでには、きっと8割がた暗記が終わっていることだろう。CDの威力、様々だ。まっ、これがあっても入らないって人もいるにゃいるんだけど。なかにゃ、聞かない、なんて古強者もいたりして!

 稽古は各自の暗記努力と並行して進む。その間、厳しくダメ出しが続けられ、一皮も二皮も向けて行くから、最近じゃ、CD聞いて、下手よねぇ、こんな下手だったの?なんて声が共通の話題になっている。それでも、暗記にゃ必勝ツール、お世話になりつつセリフを入れて行く。ただ、問題は、その下手くそなときの調子やくせが無意識のうちに擦り込まれてしまうことだ。平坦な言い回し、不要な間、不自然な息継ぎ、時には誤ったアクセントやイントネーションも、初期設定のままに、脳内に入り込む。せっかく稽古で、良くなっても、CD聞いて、元戻り、なんてことにもなりかねない。ここが、CD暗記術の盲点だなぁ。

 とは言っても、覚えてもらわにゃ始まらない。まずは、セリフ入れる。それを何度も何度もやり取りの稽古して、体にしみ込ませる、それしかない。さっ、シニア5期生、難所克服の時至れり、だ。全身、全霊、全知能を総動員して、無知の壁を乗り越えよう。

 

コメント
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