ステージおきたま

無農薬百姓33年
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がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

塩水選で始まる米つくり!

2020-04-03 15:43:36 | 農業

 野毛取り終えた種もみ、届いた。お仲間のNさんが、自分の分やるついでにやってくれる。几帳面な人だからなぁ、例年3月27日±1日には持ってきてくれるのよ。さ、さっさと作業にかかりなよ、って重たい腰を押してくれるようなもんだぜ。

 そうか、そんじゃ始めねばね、塩水選。

 濃い塩水作って、そこに種もみを注ぎ込む。病気のものや生育不良の籾は軽いので、浮き上がる。中までぎっちり詰まった籾は、落ち着き払って下に沈む。上っ面の半端もんを掬い去って、たっぷり充実、自信満々のやつらを取り出す。これが今年の種になる。

 やや薄めの塩分濃度で選別するモチ米、おっと!沈んじまったぜぇ!と、慌てたが、基準高すぎだったのよ、ってことにして、薄めたら、なんとか種を確保できた。コシヒカリとヒトメボレは、脱穀の時から、狙い定めて取り分けてあった種もみなので、ほうらね、予期した通り、7割方沈んで、必要量をゲット!そうだよ、そうこなくっちゃ。

 塩水選で優等生選び出したら、今度は殺菌作業だ。育苗期間てのは、乳児期の子育てだからね、病気も出やすいんだ。この1か月間を無病息災で過ごせば、ほぼ豊作は見えてくる。だから、予防接種は避けては通れない。普通の栽培では、ここからもう農薬漬けが始まる、が、もちろん我が家は完全無農薬栽培!長年有機農法実践農家で培われた温湯殺菌法だぜぇ!

 低温殺菌牛乳と同じことさ。あっちは65度30分だが、イネはもっとサクッと、60度で5分でOKだ。

 寸胴に湯を沸かし、温度計を見ながら常に60度前後に保って、せぇの!で、種もみの袋を突っ込み、タイマーオン。時々上下動をさせながら、内と外の温度差が出ないように心がける。時間が来たら、すぐに引き上げ横に用意した冷水にぶっ込んで一気に温度を下げる。長く高温が続くと、肝心の種の生命力を破壊しちまうんでね。時間と温度にゃ気を遣う。

 うるち米が2袋ずつ4回、それとモチと黒米で計6回この作業を繰り返して、よしっ、終わった。

 小屋の軒下に引っ張り出した芽出し器に水を張って、そこに放り込む。このまま種まきまで20日程度、冷水浴を楽しんでもらおう。眠りから覚めて、よしっゃ、芽出すぜ!って元気出してもらわねばね。

 種もみも長の休眠から覚めていくように、こっちも越冬の惰眠からぼちぼちと這い出して行くっことなのさ。

コメント
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