ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

段取り八分!明日が種まき。

2020-04-21 09:31:28 | 農業

 苗箱に土広げて種まいて土かけりゃ済む。なんもかも種播き機がやってくれる。なんてお気楽なもんじゃないからね、イネの種播き作業。

 ここまで、長ぁぁぁい、下準備があったんだぜ。昨秋の種子選びと燻炭作りからなんと半年、なんてはったりは言わない。1カ月近い準備を積み重ねて、いよいよ明日、ってところまでたどり着いた。

 まず、種の野毛取り、あっ、これは知人がやってくれたが、次に塩水選、温湯殺菌、浸漬、芽出しと種の準備が続いた。その間、土の準備、これが結構な手間なんだ。床土の乾燥、ボカシ肥え篩い、燻炭の計量、土の選別と計量と続けてきた。

 ハウスの方も同時進行で、ビニール張って、内部耕耘して、プール枠作って、土均して、ビニール敷いてプール完成させて、根切り用の寒冷紗敷いて、と、ほら、凄い仕事量だろ。

 一昨日からは種播き本番に向けて、種の水切り風乾も行った。ポット育苗って、1ポットに3~4粒入れるって難易度高い技が必要なんだ。機械が機嫌よく働いてくれるよう、種の状態を整えにゃならん。種表面が湿ってると播種機から適量落ちてこないんだ。適度な湿り気残しつつ、籾表面はサラサラ、そんな状態を目指したい。

 これまで、何度も失敗重ねて、ようやくたどり着いたのが、脱水機の利用だ。そう、洗濯機の横に付いてる遠心分離脱水槽、あれね。芽出し終わった種もみの網袋をここに突っ込んで、2分間、がぁーっと高速回させて水を吹っ飛ばすんだ。これで、袋の中心部まで、あらかたの水気が飛ばせる。これは、有機農業大先輩のWさんに教わった技術、助かってる。

 これで大丈夫、ってわけには行かない。まだまだ水分が残っている。この寒さだしね、袋に入れたままじゃ乾かない。そこで品種ごと大盥に広げて干す。本番で間違えないよう、盥には品種を書いたガムテープが張っておくさ。放っておくと表面しか乾かないから、時折、上下左右かまして、全体にまんべんなく乾かす。

 ここでも、今年の一工夫だ。盥に直に当たってる種はどうしたって水気が抜けにくい。新聞紙を敷き詰めて吸収するとかやってきたんだが、何層も敷き詰めてもすぐにびしょびしょ、使い物にならん。なんとか、籾と盥の間に空間を作れないものか?ぼろ布を広げるとか。でも、それだって、すぐ水分吸ってじとじとだろうしなぁ。で、考えたのが、防虫ネットだ。普段はキャベツとかの蝶々除けに使ってる。これを幾重にも折りたたんで盥に敷いてやったらどうだろう。その上に種を入れて乾かす。これで、下にも空間ができるから、下に落ちる水分も蒸発していくはずだ。

 と、こんな具合で軒下に干している。うん、なかなかいい具合だぜ。手でかましてやる必要もなくなった。寒冷紗の端をつかんで、ちょっと上げてやれば、上下がひっくり返る。よしよし!これを時々やっていけば、こちらの望みの乾燥度に到達するだろう、きっと。

 さっ、あとは、作業場を清掃し、箱を出して揃え、土、ボカシ、燻炭をハウスから運び込み、土混ぜ機を移動すれば準備完了だ。借り物の播種機も届いたし、あとは、明日。やれやれ、大仕事!だぜぇ!

 

コメント
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