ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

やれやれすっきり!玉ねぎ畑

2020-04-11 09:05:19 | 農業

 もう、気になって、気になって!

 今、取らないと、負けちまうっ!せっかく立派に育った苗なのに。

 我が家の葷菜畑!臭い野菜たち、ってひどいよな。玉ねぎ、ラッキョウ、ニンニクの三種、最高のお役立ちトリオなのに。昨年秋に植え付けて冬を越した。ようやく暖かくなってきて、ひたすら我慢の段階から、さぁて、育つぜ!ってすっくと立ちあがり伸び始めている。ところが、

 なんの、お前たちだけの土じゃないだろ、と雑草どもだって気力十分。玉ねぎたちの周囲をぐるりと取り囲み、じわりしわりと包囲網を完成させつつある。ちょっと見にゃ、立ち姿りりしい葷菜3人組の方が断然有利だが、この雑兵どものしたたかさ、放っておけば、形勢逆転、彼らの圧勝は間違いなしだ。

 せっかくの苗御曹司たちが、雑草ごときに締め上げられる、そんなのやんだぜ、と黒ビニールのマルチですっぽり覆って防御。雑草め、シャッタアウトだぜ、てのがここらの常道なんだ。黒だから、太陽光吸収して地温も上がって苗は生がる。雑草どもは発芽しても育てない。ざまあ見やがれ!と、春先の冬眠明けをだらだらと過ごせるって寸法だ。が、

 我が家はそんな卑怯な援軍を雇ったりはしない。雑兵どもも命がけなんだ、こっちだって真っ向勝負だぜ。と、

 粋がるのはいいんだが、さて、その季節ともなると、いかん、こいつら元気過ぎる!ちょっと待て、お前たち、どうして葷菜貴公子の邪魔だてをするのだ。共存共栄という思想はないのか?専住者優先、という法原理を知らぬのか?などと、

 おたおたしたところで、問答無用の悪辣者、攻め手はいよいよ激しさを増す。

 そうかい、そうかい、だったらこっちにだって覚悟はあるぜ。いつか、一網打尽にしてくれるぜ!除草剤なんて卑劣な手段にゃ頼らんぜ。堂々手取り除草で圧倒してやるぜ!今に見てろ、

 ほうれ、その時がやってきた。今日こそは、どんなに疲れたとしても、腰がぎっくぎっくしてきても、膝が固まっちまっても、やり通すぞ、いぇぇぇぇぃ!

 草刈りの手鎌で根っこがらみ、ざっくざっくと切り剥がす。苗の近くは指先でつまんで引き抜く。中途半端は絶対いけない。取り残しは禁物だぜ。この先、きゃつらの逆襲が何度となく繰り返されることは十分承知、戦国の世の掟にならって、孫子の代まで根絶やしにするのじゃ!

 ラッキョウ1列、玉ねぎ4列、ニンニク2列、この畝間を這いつくばり、にじり進み、じわじわと掃討戦を展開する。まずは、手強い個所を念入りに掻き取り、相手の気勢を殺いで、あとは一気呵成だ。こちらもただひたすら我慢だ。根負けせぬことだ。膝を一歩、また一歩と進めていく。もちろん、手の方は自動草刈り機のような正確で迅速な動きを保持しつつ。

 苦闘3時間!ついに敵主力を打ち破ってやったぜ!残るニンニクの畝間は管理機が通るだけの幅が明けてある。ここまでくりゃこっちのもんよ。機動力でぐあーっとローラー作戦だ。二度三度行き来して、後顧の憂いなきよう、完膚なきまでに制圧した。

 見ろよ、このすがすがしい光景!

 ラッキョウは風にそよぎ、玉ねぎは凛として立ち、ニンニクは泰然自若揺るぎなし、だぜ。

 ここ数週間の気がかり、心残りもこれにて落着!恐悦至極であるんだぜぇぇぇぇ!

 

コメント
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