ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

大逆転で大団円!イネ扱き3日目

2020-10-19 16:58:00 | 米つくり

 途中、予報外れの雨などあったが、イネ杭にビニール合羽着せてしのいだから、今日でイネ扱き終わるぜ。まっ、モチは残っちゃいるが、これは刈り取りそのものが遅いから後回しは当然。3日目のノルマはずっと楽だ。堰の水を利用している3枚とお隣さんⅠさんのコシヒカリのみ、杭の数でたかだか20本程度だ。この地の秋の名物、朝霧が晴れるのを待って、11時作業開始。

 コシヒカリを立て続けに扱き終えて、おっと、昼12時も過ぎた、が、まっ、やってしまって良かった。機械を一旦持ち帰り、内部の掃除を入念に済ませてから黒米にかかることにする。この脱穀機ってやつは、そこら中に、籾が残ってしまうんだ。立て続けに別品種を扱くと、どうしても前のものが混ざってしまう。ヒトメボレとコシヒカリの混合程度ならどっちもうるち米、我慢もするが、黒米にコシヒカリが混入となると、これは異物でしかない。後々の選別にやたら手間がかかる、って言ってもこのちまちま仕事は神さんにお任せなんだが。せめて、機械をきれいにして、混ざりを少なくしてやらねばね。

 いろんな点検個所のねじやボルトを外して、ブロワーで残渣を吹き飛ばす。よしよし、これでうるち交じりの黒米は防げるぜ。黒米はわずかに杭5本、始めちまえばあっという間だ。まずまず結束機も順調で、機械トラブルも初日の油切れくらい、今年は例年になく予定通りに済ませられるな、っと自然とこぼれる笑顔。が、次の瞬間、凍った!

 ガガッ!と、もの凄い音。ヤバッ、来たよ、やっちまったよ。大慌てでエンジン停止、扱き胴部分の蓋を開けて中を覗き込む。なんか異物が入り込んだんだ、きっと。以前にもうっかり工具を滑り込ませた前科がある。もしかして、さっき点検清掃で使ったレンチじゃないか?周囲を探し回るも見つからない。またか、使い終わってすぐに片付けないからだぜ、まったくだらしない。うわーっ、共同利用者の皆さんになんとお詫びする?やれやれ、機械屋さん呼んで、取り出してもらうしかない。が、何度電話するも、つながらない。仕方ない、すべては明日だ。この凄まじい破壊音からすると、修理が必要かもしれない。我が家はほぼ終わったが、他の人たちはこれからなんだ。申し訳ない。と、ポケットに違和感。あれっ、レンチあった!良かったぁぁぁ、工具が挟まったんだじゃなかった。って、良かねえよ。原因不明はまったく変わらないだろうか。

 翌日、機械屋さん到着。籾の中に混ざった部品の一部を見せたところ、こりゃベアリングが壊れたんだ、ってすぐに問題個所を突き止めてくれた。篩われた籾を送り出す回転翼の軸受け部分のベアリングが無くなっている。

こりゃ、部品取り寄せだな、ヤンマー、すぐに来ないんだよな、って、おいおい、まだこれから使う人いるんだけど。って言ってみたが、どうしようもないのはよぉーくとわかってる。持って行ってもらって、部品を取り寄せ、付け直してもらうしかない。それにしても平成6年、購入って書いてあるから、かれこれ30年も使ってきた機械だ。ベアリングは消耗品だから、って言われて、少なくとも責任は免れてホッとした。

 共同利用のNさんにも電話で事情を話し、いつまで悔やんでいても仕方ないので、タマネギ移植に取り掛かる。まずまずの苗の出来で、どうにか気が晴れた。400本ほど植えて、残りの半端苗も念のため植え替えていたら、機械屋さんのトラックが戻って来た。あれれ、脱穀機乗ってるし。ま、ま、まさか、修理不能!いや、そんなことはない。それなら、わざわざ持って帰ってくることはないはずだ。なんだ、どうした?

 慌てて車庫前に駆けつけると、応急修理しといたから、ってええーっ、ほんとかい?!ベアリングの軸受けだぜ、どうやって?部品届くのいつになっかわかんねえから、まだ終わってない人いるんだろ、だから、しばらくは使えるようにしてきた、って、凄い、凄すぎる!さすがプロだ。応急処置って言われても、まったくイメージがわかない。これぞ、プロの仕事だ。直ったこともうれしかったが、そうやって気を使ってくれたこと、いや、それよりなにより、ベアリングなしで軸受け修理してしまうって名人技、感動の喜びひとしおだぜ。ありがとう、ありがとう、何十回もありがとう!

 タマネギはさっさと片付け、残った黒米杭2本を脱穀済ませた。と、なれば、明日、モチも扱いで、我が家の米つくりはめでたく終了。そして、残った人たちに機械を回せる。何度思い出しても、凄技だよなぁぁぁ!

 

 

コメント
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