ステージおきたま

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菜の花座次回公演『ダンスホールMitsu』ラストまでたどり着けた!

2021-05-10 10:34:20 | 菜の花座

 どうにかだね、ラストシーン書き終えた。『ダンスホールMitsu』大正時代半ば、訳ありの女たちが集うダンスホールの話しだ。そう、その訳ありを書きわけるのに苦労した。一つは、生い立ち、それとぶち当たるごたごた。もう一つは、キャラクターだ。キャラの方は、書き進むうちに、思い付きも入り交じりしたので、途中から別人格のようになってる。これを統一するって仕事がまだ残っている。それと、もっと面白いやり取り作れないか再考するって作業も。

 が、まずは最後までたどり着いた。台本渡しは明日、早いとは言えないが、締め切り延期を申し出せずによかった。ポスターや写真は当然まだ。なので続編とも言うべき以前の公演『予兆=女たちの昭和』のテレビCMの一場面を上げておこう。日付等、お間違いのないように。『ダンスホールMitsu』の公演は8月8日(日)だから。

 今回作品の新しい?試みは、敢えてシーン割を多くしたことだ。映画の手法だね。短く異なる場面が次々入れ替わることで、幅の広い描写を試みた。ただ、これは芝居としては難しさがある。わずか数分で場転して行くとなると、その転換はどうするんだ?って問題だ。映画なら、別に撮って切って繋いでいけばいい。でも、現在進行の舞台では、編集は効かない。いちいち装置を交換して、ってことになる。これじゃブチ切れの暗転だらけの退屈芝居になっちまう。

 この難関を切り抜けるために、舞台を三つ作った。中央はダンスホール、ここが主たる場面。それ以外に上手、下手に小さな空間を作る。そう、前回公演『ディスタンス』の構造だ。この三つの舞台空間を使い分けることで、スピーディな展開を生み出したいと思っている。これで、場所も登場人物も話題も異なるシーンが連続で作り出せる。現実の動きに近づけようって試みでもある。ただ、舞台上では一つの時間しか流れていないわけだけど。お客さんは、あっちに飛び、こっちに帰りして、ちょっと複雑な頭脳運動を強いられる。まっ、映画じゃ見慣れた光景だけどね。

 前回公演、一人芝居14本立て!の経験も生かせている。違うのは、個々別々に見えるシーンが、大きな本流にまとまって行くってことだ。ばらばらで無関係と見えた出来事が、実は密接に絡まって、ぶっとい物語の樹になるって仕組みだ。ミステリーの仕掛けも取り込んでみた。時間を追うごとに真実が明らかになって行く、って構造だ。これなんかは、今、はまりにはまっているNetfrix映画の影響だな。あんなドキドキの展開を仕掛けてみたかった。

 あとは、時代は大正だが、あまりこだわらずに書くってことにした。力量不足って問題ももちろん大きい。とてもじゃないが、時代考証ばっちりのNHK朝ドラのようには作れっこない。それと、今回のテーマ女の生きづらさ、これって今まさに話題になってるものだ。だったら、思い切って、ギャグも言葉も音楽も今どきもののスパイスで味付けしちまおう。タイトルのMitsuだって、思い付きはme tooだし。と、なると、当然、アクション?やコミカルな要素を散りばめなくっちゃ。

 こうやって、出来たのが、菜の花座風、大正ロマン物語!

 正直、そんなに上手く話し進むかよ?とか、なんかハチャメチャ!とか、まるっきり大正じゃない!ここでダンスかよ!なんて不満も続出しそうだが、そんないい加減さのごった煮、これも新しい演劇作法?と思って、おおらかに楽しんでくれる観客と出会えることを願ってる。

 って、結局、お客さん頼みかよ!

 

 

 


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