愛に満ちた世界と安らぎ 2014・3・19
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元福島大学教授の飯田史彦氏の証言をもとに
ある自殺者の訴えをご紹介している。
飯田氏 は 当時、霊に関しての知識も興味もなく
唯物論的立場から、霊の存在すら否定していた。
そんなとき、自殺霊と称する男の人の声が
明白に心にテレパシーのように聞こえてきたとき、
自分の脳がおかしくなったと本気で考え悩む。
脳の機能によって、自分の内部で複数の人物像を人格化
してそれぞれ、価値観の異なる人格者として自分の脳の内部
で対話しているような錯覚を起こしていると
合理的に考えたからだ。
当時は
”人は死んだらおしまいよ、死んだら、死体が残るだけ・・・
そして、肺と骨になって、お墓の中に保存されて、
運がよければ子孫がお参りにきてもらえるぐらいだ”
と 信じていた飯田氏であった。
ところが、こうした不確実な心模様の中で、さらに
自殺霊と称する霊、別人格の存在とおぼしき声が
響くのだ。
”自分は真っ暗闇の中にいて、この暗闇から
抜け出すためには、自分が犯してしまった、
一番重い罪、…両親をあれほど、悲しませてしまったという罪を、
自分自身で納得できるまで償わなければなりません。”
この世で一番重い罪が 両親を悲しませること~と
自殺者は言う。
神様は私たちが肉体を脱いであちらに行ったとき、
一人ひとりに 尋ねる質問があるという、
”お前は私に何をみせられるのだろう?”
ある人は 生前 自分の得た名声や博識、権力や経済力を
頭に思い浮かべる。
すると神様はこういう。
”何々? 今 お前が考えていることが私を喜ばすこと
だと思っているのかね?
私に差し出す、土産物はそんなものではない。
何を私が一番喜ぶか?~それすらお前は考えずに
あの世を生きてきたのかね?”
この自殺霊も神様にこう諭されたのかもしれない。
”こんな早く、こちらに来てしまって、しかも、一番重い
親を泣かせる罪を抱えて…親の愛は無我の愛じゃ。
それはわしの愛を投影させたものじゃ。
つまり、その愛に応えないのみならず、苦悩を与えた
御前はわしに対して深い悲しみを与えたのと同じことじゃ”
さて、親を悲しませるという最大の罪を犯して
暗闇の中で語りかけるこの自殺霊は
飯田氏の心をすでに見抜いたように言葉を 続ける;
”魂の存在など信じていない?・・
そのお気持ちはよくわかります。
だって、自分も、そうでしたから。
自分も死んだあとに、ようやく思い出したんですから・・・”
ここにいたって、飯田氏は我慢の限界に達したと述懐している。
突き放したように’彼’に言葉を投げかける。
”もう、そろそろお付き合いもこのくらいにしましょう。
あなたは幻にすぎない。
僕の脳が創作した、幻覚なんだ。
魂など存在するはずがない。”
・・・すると、霊は悲しげに答える:
”自分には体が無いので、父と母に伝言を
伝えることはできません・・自分はこのまま
永遠に、この暗闇から抜け出せないのですね・・・”
永遠に?
あの世には時間の観念が無いと言ったばかりなのに
なぜ、今更 そんなことを言うのだ?
こう疑問に思った飯田氏は 切り返す。
”おかしなことを言うな!
さっき、そちらの世界では、時間の感覚がないって
言ったじゃないか。
それなら、永遠に、なんていうのは、おかしいぞ。
時間がないのなら、永遠 なんていう
時間表現をすることもできないはずだぞ。”
すると、霊はこう答えてきた:
”自分はまだ完全に死に切っていないのです。
この暗闇にいる限りは完全に死に切ることはできないんです。”
死にきっていない~だから、時間の感覚が残っているのだ。
死に切るためには、この自殺霊のために、悲しみ嘆く
両親の心を救うことしかその手だてはないと
切々と自殺霊は訴えた。
”あなたが、自分の伝言を父と母に伝えてくださって、
父と母を心の暗闇から救うことができたとき、
自分も、この暗闇から抜け出すことができるんです。”
死に切ることができないから浮かばれていない・
死に切らないからまだ、こちらの感覚が少し残っていて
時間を超越しきれない間口にたっているというのだ。
いわゆる 霊的に浮遊している霊といえるかもしれない。
とにもかくにも、
あの世にしっかりと行くためには、今の生をしっかりと
生き切ることだと思う。
生き切ることとは、運命に定められた日まで
精一杯生きることだ。
父の菩提寺のご住職様が言われた言葉を想いだす:
”人間 死のうと思っても死ねないのです。
生きていることは誰か一人でも自分を必要としている
人がいるということです。
いや、生きているというのはおこがましい。
生かされている身なのですから・・・”
飯田氏は半信半疑のまま
自殺霊の”両親を救いたい”という心に動かされて
次の行動を起こす。
続く
参考文献:生きがいの創造 PHP研究所出版 飯田史彦著 2005年
飯田文彦氏紹介:1962年広島県生まれ。 元福島大学教授、経営学博士。
London City University Business School(大学院)客員研究員
筑波大学大学院、東北大学大学院講師
IOU(International Open University)より、日本人として初めて
総合医学部名誉教授称号の授与。
”生きがいメディカル・ネットワーク“顧問。
あらゆる、思想、宗教団体からの中立を宣言。