自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

悟りと心身の変化の実験

2014年03月31日 | 健康のための心の波動

 実験と数字で探る   2014・3・31

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悟りに近くなる、ということを霊的になるというとすれば、

霊的になればなるほど

何か心身に現れる変化は具体的にあるのだろうか?

どんな変化が心身に起こり得るのだろう?

卑近なインドのヨギ(ヨガを行い、神人合一を目指す

ために、世俗を捨てた修練者)の例をとれば、次のようなデータが見つかる。

 

*脈拍数 

普通の人の脈拍は睡眠時50、緊張時120ぐらいだが、

ヨギ達は、心臓を意識的に止めゼロにしたり、

反対に、150ぐらいまで早めることも可能と言われる。

 

*心臓の働きのコントロール

ヨギは、心臓の働きをコントロールして、自律神経系でいえば、

副交感神経を優位にさせることが可能といわれる。

副交感神経が優位になると、

は心身ともに落ち着く状態を維持して、

意識活動を安静化させ、その結果、精神統一や集中力

を高めることができるといわれている。

肺、心臓、胃、腎臓、被尿生殖器等を支配する

自律神経が敏感になり、呼吸は非常に長くゆっくりになる。

 

日本で、内臓と体壁反射(VCR)点に刺針をして、

心身機能に及ぼす影響の実験をした研究者がいる。

方法は体壁反射点(VCR点と以下略)へ刺激を与えて

それに対応する内臓や精神にどのような変化が生じるかを

調べるものである。

VCR点とは具体的に、

左右の手足の指の爪の基部、

片側あるいは両側にある、14経路のツボ(井穴)28か所

を指す。

 

*方法)

そこの各所に 直径6mmの銀の閑電極を固定。

3cmx5cmの不閑電極(銀)を身体の任意の箇所に

つけて直流2vの電圧をかけて左右各々の井穴の電流値を測定する

という手法だ。

その左右差の大きさによって、指の井穴経路(東洋医学でいうところの)

が対応しているとする臓器の機能を正常かどうか、判定する。

 

左右差が1以上ならば、刺激に対して十分対応する活力があると査定され、

0.1~0の場合は臓器の機能が過度に疲労しているという

ことがすでに臨床的に確かめられている。(*1)

自律神経不安定型、安定型、交感神経緊張型、

副交感神経緊張型、などを査定数値も算出して、測定が行われた。

具体的には 被験者の左前頭に脳波電極をつけ、左耳に不閑電極をつける。 

鼻孔に呼吸計電極をつけて、VCR点に直径10㎜の

VCR点電流測定用電極、直径10㎜お皮膚温計電極を固定。

左人差し指に、脳波計電極、左掌(てのひら)にGSR電極、

右掌上方外側にVCRとGSRの不閑電極を付ける。

左右の手首、左足首に心電図用電極、額にアース電極をつける。

こうして、左前頭、呼吸、脳波、皮膚温度、VCR, GSR,

EEG などの測定を同時に行った。

 

*実験対象者

普通人安定型、普通人不安定型

霊能者安定型、不安定型

交感神経緊張型、副交感神経緊張型

というグループにわけて対象者とした。

 

*測定結果

自律神経機能状態を示す測定値に

VCR点への刺激時に大きな変化がみられなかった。

しかし脳の活動状況を計る数値においては、変化が

みられた。

”針を刺すなどの皮膚への刺激はまず、

自律神経機能に変化を与え、それから 脳波などの、脳活動に

影響を与える”という通説と反する結果となった。

どういうことかといえば、

自律神経が不安定な被実験者はVCR点の刺激に

よって、脳活動が低下するという結果が見られた。

興味深いのは 霊能者といわれるグループでは

VCR点の刺激に対し、変化を示さなかったということだ。

これは、

”霊能者は身心相関性が高いといわれているが

心身いずれかの刺激に対して、高いがゆえに、

その刺激が身心へ及ぼす影響をコントロールできている”

と理解することができる。

 

次に注目する点は それぞれの結果は 日時季節を変えて

行われた場合、自律神経作用や脳活動の数値が明らかに、

差が生じたということだった。

夏のほうが発汗作用など、新陳代謝が盛んになり、

身体的状態が実験結果に影響を与えたのかもしれない。

あるいは、人間の体の営みも、自然のリズムに呼応して

一日の時間区分、一年の季節区分によって、相応する

変化があるのかもしれない。

 

インドは場所にもよるが、南インドは全般に一年を通して

寒いときでも日本の秋ぐらい、北インド、ニューデリーでは

日本の11月ぐらいだから、ヒマラヤのような極寒の地域を

除いては 亜熱帯性気候といえる。

一般に気候の温度が熱いほど、寒い時と比べ、

副交感神経系が優位になりやすいといわれる。

キリスト教、回教、仏教、ヒンズー教、ゾロアスター教

など、世界の主な宗教の開祖たちは夏は熱い気候の

中で修行をされたのだろうか?

それらの世界的宗教の生まれたところは 極寒の地域

ではないことは確かだ。

むしろ、一定の緯度より南半球に

近い場所からこれらの宗教が生まれていることは興味深い。

 

覚者・大師たちは感覚機能を制御して、肉体的痛みなどを

コントロールすることができるという。

例えば、インドの聖者の一人は手術台の上で、

全く痛みを訴えずに手術を終え、術後すぐ、

医師と談笑していたという話を聞いたことがある。

ある意味、このような内外の刺激に対して意識的に

心身をコントロールできるという証拠でもある。

この実験でも、最終的に以下のような結果を導き

出している。

”霊能者といわれる、心身のコントロールが可能な

人達は、普通人にくらべて、脳活動、自律神経機能の

活動の幅が広いのが特徴だ。

興奮と弛緩 という領域は、自律系でいえば、

交感系優位~副交感系優位の拮抗(きっこう)の幅が

ひろく、かつ、復元力が大きく、バランスがなかなか、

崩れない。

そういう機能態勢のところへ、VCR点への刺激が

加わっても、その刺激効果が吸収されてしまって

変化としては出てこないということも考えられる。

それに対し、普通人では 上述の拮抗の幅、復元力

が小さいため、少しの刺激がその機能体制内に

変化を生ぜしめるとも考えられる。”

 

生命力の持つ、刺激に対する抵抗は、ある意味

霊的になればなるほど、強いという観方も

できるのではないだろうか?

霊的という言葉が妥当でないとしたら、心身ともに悟りに

ちかくなるにつれ~ということかもしれない。

そして、冒頭にあるように、悟りに近い人が呼吸を整え

ることから始めるというのであれば、

私たちも呼吸をゆっくりに腹式呼吸に徹するように

努力するだけでも、何か体に影響を与えるのだと思う。

そうすることで、副交感神経を高めて、心身安定の

ふり幅を大きくすることが可能なのだろうと実験結果にも

顕れているのは、興味深いところだ。

 

 

参考: ”宗教と医学”~Psi エネルギー(気・プラーナ)の生理学  

昭和55年4月 本山 博 著  宗教心理学研究出版部

 

 

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