自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

介護のヒント

2023年10月18日 | 介護と自然治癒力


2023年10月18日

夫が逝ってから 一年が過ぎました。

これから揚げる介護の例は、内田医師の体験に基づくものですが、

夫の介護当時の、状態と重なるところがあり、改めて読み直し

ご紹介いたします。

************

以下内田医師の実話より引用)

父の死の翌年、96歳で他界した伯父は、80歳を過ぎたころから、

リウマチ性関節炎や心臓病高血圧が治り始め、腰の大きなこぶも、

自爆して、消えてしまった。

老齢になると、病気が治りにくいとか、老化が進んで病気になりやすい

 と一般に考えられているが、既成概念を超越した実話もあるので

ある。

私の父は、歯がないから、消化が悪くなる という概念が無かったので、

ゴボウでも おかきでも、歯ぐきでモグモグして丸のみして、体内に

いれても、消化されて、良い便通であった。

ただ、寝たきり老人が飲食物にむせる、嚥下(えんげ)障害が始まると、

次第にこの世の寿命が終わりに近づいている兆候だ。

(須田注:これは、私の体験からは、そうとも言えないと思うのです。

理由は、私自身、世の寿命が終わりに近づいているとは思えないとき、

よく、喉がつまり、気管支に食べたものが入って行ったようなことが

あったからです。

実母の認知症介護で、疲労困憊になっていると、食事をとると

一口目は、必ず、喉につまってしまった覚えがあります。

嚥下症状がどうか、定かでないかも・・でも 咽て(むせて)

それは苦しかったのを思い出します。) 

 無理に与えず、自然にしておいた方が本人には楽である。”以上引用

 

老人介護についての心得として以下のようなことを 内田医師は、

補足しています。

(1)トイレの 大便をもて遊ぶ老人に対して

子供のころ、泥んこ遊びをしていないのだろうと察し、叱ったり、

やめさせたりしないで、しばらく そのままにさせてあげると、

自然にその行動も2~3日で止まった。

家人によく聞いてみると、はやり、躾の厳しい 良家の育ちであった

という。

 (2)部屋中にヌード写真を貼る90歳の老人

大学の名誉教授だった方。 

90歳になられて、部屋中にヌード写真を貼って困っていると、お嫁さん

が相談に来られた。

若いころから学問研究一筋で 男性の本能を抑えていたので、今こそ

それが表れていると話した。 

いやがらずに、”プレイボーイ”などの雑誌を 数回買って、あげている

うちに自然にその行為をしなくなった。

 (3)ボケ症状

意識が鮮明明瞭な日と、幻覚症状や、繰り返し同じことを尋ねられて、

困る日が相互にきたら、ボケ症状だ。 

つじつまが合わないことを言う時も、話を合わせて対応して、決して、

嘲笑したりしないこと。 放任しないこと。 

その対応次第で、ボケ症状 を増強させないことが可能だ。

ある日、ふっと気が付いて、変な事を言っていた自分を反省すること

もある。

心の奥底では決してぼけているわけではない。

(須田注・このラインは意味が深いと思います。
私の実母は、認知度要介護3で、10年間寄り添いましたが、最後の
年、私の介護疲れがマックスに達して、眠れない日々が続きました

私の脈拍数は、一分間に、30しか達しなくなったとき、ケアマネー
ジャーさんの強い勧めて、実母を、グループホームでお世話して
いただくことに、なりました。

その時、ホームについて、もう、自宅に戻れないと悟ったのか、実母は
周りの人に聞こえるようにこうつぶやいたそうです。
”娘のために、ここに入る”と。

この言葉は、まさしく、ボケているときの母のそれではありません。
これを聞いた私の胸はジーンと、痛みを感じ、今でも忘れられません。

 

(4)寝たきり老人の 清拭(せいしき)~体を清浄にすること

 小さいガーゼに石鹸をつけて片腕、肩胸を拭き、あとはお湯で絞った

タオルでふき取る。 

全身を一度には無理なので、毎日少しずつ場所を変えて行い 手足は

特に垢がたまるので、入念にする。

床ずれのできやすい仙骨部(腰の下)に温湿布をすると、床ずれ予防

になる。

配偶者に先立たれた老人は男性の場合、”ボケ症状”として、昼夜が逆転

して夜中に大声を上げたり、性的異常行動をするときがある。

そんな時にも、尿をとったあと、外陰部に温湿布をすると、おとなしく

なる。

温かい というのは、愛情に通じるからだろう。” 以上引用


温かいというのは愛情に通じる=これは、印象的な言葉でした。
手をさする、添い寝する、肩をなでる、等々、体温を通して、相手に
理屈ぬきに伝えられる、ぬくもりの愛の表現はきっと、大きな癒し
につながるのでしょう。

これは、ボケた、老人だけに限らず、すべての老若男女に通じるもの
なのでしょう。

*********************

 

参考資料: ”生命医療を求めて” 

内科医 内田久子著 平成7年11月1日18刷発行 

発行所 日本教文社

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内田医師について: 

昭和2年大阪生まれ・

も行う昭和25年大阪女子高等医学専門学校(現在関西医大)

を卒業

その後 大阪大学附属病院、池田市立病院、

講演活動

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