自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

池見博士と自然治癒力の接点

2024年08月01日 | 自然治癒力セラピー協会のセラピー


自己分析して調和のとれた”セルフ”実現を図る 2024年8月1日
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前書き)

6月30日から数回にわたり、心療内科の設立者
池見博士の診療の指針と自然治癒力セラピーの健康への
アプローチとの、接点を考えている。

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池見博士は、PAC の三つのアルファベットに象徴される
心の統合性が、心療内科の治療にあたり、大切なことを
述べている。
Aは(大人の心)
P は(親の心)
C は(子供の心)
を表している。

"分別"を司るのは、親の心 の特徴。
これはParent の頭文字をとって、Pの心と呼ぶ。

人間は、他の人や自然とのかかわりの中でのみ、存在しうる
という自覚がと、思いやりの心が特徴。

Pの全体的領域は以下である:

~理想や良心を司る心、
 周囲への思いやり、

母性愛的な無条件の愛に近い、
 母親的なP

~正義に反した事への批判、叱責、処罰を行う、
 父親的要素のP
  

このPを元にした、人とのかかわりあいを、”共感的交流”と呼ぶ。

お互いに、相手の主体性を認め合いながら、調和と思いやりで
交流を図れっている。

理想的な姿だが 人の心は何層もの膜に覆われ、生まれて幼児期に
顕著な、C(子供の心)は、成長するにつれて、社会にサヴァイヴする
ために必要な、A(大人の心)が育っていく。

Aの特徴は、自主的で創造的、計算して生きる知恵、社会的適応性が
ある。

CとA, と共に、親の心~Pの働きが 心身のバランスをとる役目を
している。

PACのそれぞれの心が、バランスをとり、心身が健全に働くとき、
求めるべき ”セルフ”が、確立される。

アメリカでは、この3つの心の分析をもって、
”Transactional Analysis” という方法が試みられている。

略してTAという。
その人の性格の分析で、PACのどの要素が強く、働いている
かということを知る。

その人の対人関係を軸にみれば、PACの、どれがベースに働き、
その関係性は、生産的か、好意的か、利己的か、などの特徴を
知る。

その人の独特の振舞かたを知るには、人生をドラマと見立てて
その人の、演じるパターンや、言動をベースに、行動分析が
可能になる。

池見博士の主眼は、PACの三要素をもとに、これらの心の分析を
応用して、医療へ生かすことに合った。

著書の序章に書かれている言葉を引用する。

”九大医学部に 全国で 最初の心身医学の研究施設
(現在の心療内科)が発足して以来、私どもがただ一筋に
求めてきたものは、人間の心と身体の結びつきを追及する
ことによって、心身一如の健康と幸福を実現するための
医学的な方法をみつけだすことであった”

として、

”東洋の伝統としての’身心一如の中道を行く人間観’は、
心身医学の基本的理念ともなじみやすい”

と、東洋的哲学の考え方と結び合わせている。

さらに、

”脳を中心とした、心身の営みが、各人にとって、最
望ましいバランスを取り戻し、それによって、
生まれつき備わった、自然治癒力、全体世界との調和の
もとに、各人固有な自己実現の可能性をフルに発見する”


つまり、自分の心を、PAC分析しながら、客観的に知り、調和
がとれた自己意識を持つことで、理想的な自己実現が可能になる
とした。

冒頭の、タイトル、自然治癒力との接点は、では、どこに
あるのだろう?

それは、自己分析して調和のとれた”セルフ”実現を図るという
池見流の”セルフ”の実現、と、自然治癒力を最大限に発揮させる
”本来の自分”の実現とは、とても、似通っていると思うからだ。

自分の内面が、調和できているとき、人は、静謐で、穏やかで
思いやり深く、謙虚で、注意深く、四方に心配りができ、他者
を傷つかせることはない。

そうしたときにこそ、”自分の真価”が、自然治癒力にも発揮
できる。
自然治癒力とは、生命の活動エネルギーであり、真の自分の心
の波動こそ、このエネルギー周波数に同調するからだ。





参考)
”セルフ・コントロールの医学” 池見酉次郎s・57年9月1日 日本放送出版協会
”ストレス健康法” S.50 池見酉次郎 ㈱潮文社
”セルフコントロールー交流分析の実際” 池見酉次郎 杉田峰康 2007年創元社
”続心療内科” 池見酉次郎 1973年 中央公論社
”心療内科” 池見酉次郎 1963年 中央公論社




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