ダウン症のメル友

親友の一人の息子がダウン症である。健常児なら高校生くらいになる年頃で養護学校に通っている。
友人は下から私立のお嬢ちゃん学校に通い　ちょこっと仕事をしてからエリートで優しい旦那と結婚した。ノホホンとして私の目から見ても　苦労知らずに育ってきたって女性だった。
だから、２０代後半で生まれた息子がダウン症だったって事は　彼女の初めての試練だったような訳である。私も結構彼女にはかかわってきてここでは一口では書けない、また書くのはおこがましいような苦労は垣間見てきたつもりである。

しかし、一般的にはダウン症児って言うのは、性格がよくてユーモラスなようだ。彼女も　大変だけど自分の子（Kちゃんとする）とかかわると　独特な癒しになるとよく言っている。
Kちゃんは　携帯メールが大好きである。私もメルアドを教えてから何通もメールをもらっている。
それが　おもろいのなんのって。

*　きょうわかっこうをわらせ　美戸こうもんみる　ちかんたらみね　（局訳：　今日は学校が終わったら　水戸黄門を見る　時間になったらね）

*　いんかいがあって初めてあいたトイレをいて腿せてころんていたいてふ　（局訳：　委員会が初めてあってトイレで転んだ　いたいよ）

*　ありがとう。太陽ありがとう大事命をありがとう。お休みなさい　（局訳：　これはそのまんま　詩人である）

K君は去年ボランティアで遊んでくれるお兄さんの結婚式に出席して歌を披露したそうである。その後結婚に憧れ、物好きにも私に何度もプロポーズをしてくれる。

*　けっこんしようよ　OOこ　しややせ　（これも詩である。幸せにしてくれるって心意気が嬉しいわ）

*　けっこんしようよ　人生　あそぶのよことしもね　（一時人生って言葉がお気に入りであったようである）

K君は去年、眼の手術のために入院した。私はまろやかプリンと遊戯王のカードを持ってお見舞いに行って来た。その時友人が言うには、
Kったらさ、視力検査してくれた看護婦さんに　「いい女ですね」って嬉しそうに言ったのよ～～　もう周りが固まったり噴出したりでさあ　「ステキですね」　って言いなさいって必死に教えたわよ～　疲れる～～

母の嘆きを前に　遊戯王でのんきに遊ぶKちゃんでした。