萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:靄朧の河

2013-12-14 13:22:33 | 写真:山岳点景
粒子の水、海へ



山岳点景:靄朧の河

夜明、近場の川でこんな↑写真撮ってきました。
鳥は川鵜、長良川@岐阜県で有名な鵜飼猟で活躍する鳥が野生に生きてるワンシーンです。

大気が最も冷えこむのは夜明前後、で、気温が水温より低くなると水は気化します。
その水蒸気が朝靄となって水面から昇る、そんな冬ならではの光景に河川の朝靄もあります。
特に靄が立ちやすいのは河川がすこし狭まった部分、水温が下がりにくいポイントってことです。
条件がイイと川全体が靄にくるまれるんですが今日は部分的、それでも幻想的な朝の時間は寒いけど良いもんでした、笑




I found myself of a huge sea of mist,
Which meek and silent rested at my feet.
A hundred hills their dusky backs upheaved
All over this still ocean; and beyond,
Far, far beyond, the vapours shot themselves
In headlands, tongues, and promontory shapes,
Into the sea ― the real sea, that seemed

霧の涯なき海に僕は僕を見つけた、
この足許で僕が穏やかな沈黙に安らぐ。
百の丘陵はシルエット昏い背中を波うたせ、
この沈黙の海の最涯に、そして遥かな彼方、
遠く、遠く彼方で、水の粒子は光の色きらめかせ、
岬で、狭まる入江で、険しい断崖で
海へ融ける―真実の海、そう想った

William Wordsworth「The Prelude Book XIII [Snowdon] 」

週刊連載『Savant』にも引用した詩です。
北岳の雲海を眺めるシーンに遣いましたが、今朝の川もこんな感じだなあと、笑




さっき「Eventually Comes True May.2012 act.1―清風」加筆校正まで終わりました。
このあとside story第72話かAesculapiusを掲載する予定です。

取り急ぎ、





冬の風景写真ブログトーナメント








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする