最強寒波様ご到着だから最低気温は氷点下、日中も7℃ほどでしかなかったこの日もフイールドに出かけるのは止めたのである。快晴の空模様であるから低温と言うだけで引きこもる理由にはならないけれど「冷えると右肩の疼痛が強まる」現状ではやむを得ない。とは言え散歩だとか縁台工作も「タブー」な状況であるから蟄居苫屋謹慎しているしかないのである。しかし「座してテレビ」もつまらない事おびただしい。そんな折、抗重力姿勢を出来るだけ長く維持するには台所に立つのが何より手っ取り早い。で、つまるところは「今日のお料理」となるのであった。
先日、一晩掛けて「酵母の活性化」を済ませたものが冷蔵庫に入っている。これを使えば先般、膨らまなかったパン生地の敵討ちが可能となるのである。で、準備を開始したのが昨日の午後。生地作りは順調にいき酵母も「生き生き!」のはずなのに一次発酵で膨らみが悪い。低温すぎるかとヨーグルトメーカーに入れ35度を維持してみたものの変化なし。既に夕食後の時間帯なので乾燥させない様にしてキッチンに放置して就寝。さて、明けて今日の朝食後から再度、作り始める。三等分して伸ばし黒豆蒸し羊羹に巻き付けたのだ。
一次発酵で膨張しない生地では二次発酵するまでも無いのは明白だけれど、一応ベンチタイムを取った。焼き加減はソーセージをくるんだロールパンに準じたのだが当然、膨らむはずも無しで煎餅風には辛うじてならなかったものの「チヂミ巻き」みたいなあり様である。焼き上がりを一口試食したのだが発酵しなかった事実は別にして中身の羊羹は旨い。そこで暇つぶしの一環として久しぶりに抹茶を味わう事にした。自前で立てて自ら楽しむ!、何と高尚で優雅な時間ではないか。知らない人が見れば「素敵!チュッ、チュッ!」と声を上げざるを得ない景色ではあるが、当人孤爺は苦い抹茶を巻き羊羹でほろ苦く味わいつつ韓流ユーモアドラマを見たのであった。日本のドラマは見たことが無いので比較は出来ないが、なかなか出来が良く苦笑いしつつタロージローの如く極寒の一日を生き延びたのであった。
酵母が働かない理由は不明のままなのだが同じ包装分だったから駄目になっていた可能性が高い。今までのパン作りで膨らみ良好だったのは一回も無かったのだが、これは孤爺の現状に等しく通じるものがある。かような事態であるからして大和男らしく「パン作り」から撤退すべきか「特攻」すべきか考えねばならない事態ではあるけれど財布も何も膨らまないのは明白で膨らむのは着衣姿だけなのが正しい現実で酵母の神様の皮肉でもあろうか。ここまで嫌われて尚且つまだパン作りに励もうとする姿勢は酵母に対するストーカー行為になるのだろうか。菌類には嫌悪感は無く好意を持つ孤爺であるからして「ストーカー防止法」に抵触してしまうのだろうか…。それが問題だ。