一瞬京都の居るような錯覚を起こさせる雰囲気のあるお寺、雑司が谷の「法明寺」さんです。
早稲田から都電荒川線に乗り「鬼子母神」駅で降り左手に歩くと
樹齢400年天然記念物の木が残るケヤキ並木で
ノスタルジックな感じの参道が続いています。
そこを抜け左に曲がったところが鬼子母神
この雑司が谷の鬼子母神は江戸三大鬼子母神の1つで有名ですが
実は「法明寺」というお寺の飛地境内の中にある鬼子母神というお堂の事。
堂内のザクロの絵馬は密教の仏を表す象徴物(三昧耶形)が吉祥果の実であることから
「法明寺」というお寺はあまり知られていませんが鬼子母神堂から住宅街を抜けた更に奥にあります。
弘仁元年(西暦810年)真言宗の旧跡「威光寺」として開創され
その後正和元年(1312年)に日蓮宗に改宗し「威光山 法明寺となった古刹で
門前の参道は江戸時代から桜の名所としても有名。
現在は住宅などが密集し鬼子母神堂が飛地になっていますが
かつてはこのお堂を含んだ広い境内だったのではないかと思います。
鬼子母神は”きしぼじん”と呼ぶ人が多いですが正しくは”きしもじん”らしいです。
その名の通り最初は夜叉でしたが仏様の教えを受け仏道に帰依し
子供を守り安産を助ける慈愛の仏となったのが鬼子母神。
夜叉の時は人の子を食べていたそうですが改心した後は
子供を食べる代わりに吉祥果というザクロに似た果実を食べたそうで
お堂に飾られた柘榴は魔障を除く力があるともされています。
都電荒川線新型車両8800系
カラー液晶式の案内表示装置を設置した最新型でシートの座り心地も
東京で唯一路面電車が残るこの荒川線は来年(2011年)100周年を迎えるそうです。