おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

母と暮せば 2024 東京大千穐楽

2024-10-15 23:31:32 | 演劇・舞台
東京3日目。
お宿が西新宿。初めて宿泊したところですが、この日は新宿高島屋に併設されている紀伊国屋サザンシアターで観劇予定。
同じ新宿やけど正反対の方向なので、歩くこと15分、暑い中・・・ふうふうですわ。

「母と暮せば」東京公演、大千穐楽。
なかなか取れないプラチナチケット。



台風が迷走してるという、この状況の中、大千穐楽を観てきました。
一緒に観る予定だった大阪の友人は、この日朝から新幹線が動かないので来れなくなり、急遽、東京のお友だちが代打で来ることに。
・・・飛行機が飛んだらしく、飛行機で来た人、名古屋まで新幹線で、長野まわりで上京できた人、北陸新幹線で来た人・・・
万障繰り合わせてこれた人もいれば、諦めた人も多数・・・
そういうトラブルがあるかも知れないことを見越して地方民はチケットを購入してるとはいえ、二日早く上京してたから観られたのは、ほんとにラッキーでした。

舞台の方は、大阪公演以来、約一カ月ぶり。
その間、沖縄公演を経て、九州演連の舞台(佐世保、佐賀、長崎、大村諫早、島原)の公演があり、お盆明けからの東京公演です。

台詞というかメリハリがクッキリしていたのが印象的でした。
芝居が大きくなった、と表現してた人がいたけど、劇場が小さくなったからそう感じたのかも知れません。
それまでずっと広い劇場で上演してきたからね。

母、伸子と息子の浩二。2人の楽し気な掛け合いにこの日も笑い声が。
「嘘くさかー」が一番笑ってたかな。
でも、やはり、隣り合わせにやってくる静寂が本当にたまらないんですよね。
あー、浩二は死者なんやって(涙)

「あつかー」の後、お水を飲ませようとする伸子、あのあたりは1か月前の大阪公演とも変わってましたね。
2人のやりとりがあまりに自然で、いつの間にかそうなったという感じです。
そういうところがいくつかあった気がします。

伸子が(こらっ)という感じで腕を上げるところも、東京ではかなり低め。
それでも、台詞のメリハリはあって。
もうほんとに、この二人は親子やなぁって感じです。

浩二がなぜ現れたのか、なぜ、何度も助産婦をしてきたことを母に聞きたがったのか、この作品の伝えたいことかさらに明確になったように思えました。

町子とのことを話しながら客席の方を向いた浩二の悲しそうな顔、伸子の「辛かとはあんたの方やね」で涙が溢れました。

後半の、塩水を飲んだ伸子が、「しょっぱー」と言って浩二につき返す時に勢いあまって塩水がこぼれ、思わず靖子さんが手で受けようとしたら、浩二の洸平くんも笑って手をさしのべてましたね。
2人の笑顔があまりに自然で、また泣いてしまった私です。

6回もあったカーテンコール、洸平くんが下手で、靖子さんが上手に立ちます。
6回目のカテコは予測していなかったのか、靖子さんから登場しました~
だんだん笑顔になっていく靖子さんと対照的に、涙ぐみ、唇を噛み締め、俯いたりする洸平くん。
(もうこの舞台、これが最後、最後の浩二だから、感極まってたんでしょうか~)

6回目、後から出てきた洸平くんは、客席ではなく靖子さんの方を向いてたのですが、靖子さんはちょっと洸平くんに合図をして、お茶目に、布巾(台所にとりに行ってましたっけ?)で塩水をこぼしたちゃぶ台を拭きました。
2人で顔を見合わせて笑い合って、ほんま、素敵な親子~
繋ごうと手を出したのも靖子さんからでした。
これは初めて見ましたね。いつもは洸平くんが手を出すのに。

カーテンコールの洸平くんを見てまた涙ぐんだ私です。
あの表情は忘れられませんね。
各地で上演した初演時、客席が埋まらずアフタートークを行ってこの作品を届けようとしてました。
びわ湖ホールの時の洸平くんも覚えているけど、ご本人のいう「集大成」まで、こうやって観届けられて本当に嬉しい。

そういえば、毎回、舞台が終わるまで灯っていた蝋燭の炎ですが、今日はラストの「夜明けシーン」には消えていましたね。
同じ蝋燭を使ってると思うのですが・・・いつもより芝居が長かったのかな。(芝居が大きくなったから?)

毎年、夏になると、戦争を扱った演劇作品を観ることが多いです。
でも、8月になると毎年、この作品を思い出すと思いますね。
洸平くんはもう浩二をしないかもやけど、上演し続けて欲しい作品です。

終演後の洸平くんのインスタポストに「ぼくも年をとりました」 というくだりがあって・・・ほんとに涙ですよ。
2018年、2021年、そして今年。
この作品に出会えてほんとに良かった〜

ノーベル平和賞、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が授賞と発表されましたね。
授賞理由は、「核兵器は道徳的に受け入れられず、二度と使用すべきでないという『核のタブー』と呼ぶ国際規範を形づくる上で、被爆者の証言が重要な役割を果たす」とされています。

被爆者の声を後世に伝えていかねばいけないと思います。

演劇は歴史を映し出し、伝えていくものだと改めて。

大阪公演の感想は、こちら


東京観劇の旅 2日目

2024-10-15 00:04:26 | 演劇・舞台
さて、東京二日目。
いつも一緒に宿泊する、ノブオさんファンのお友だちと、いつもの代々木のホテルで。
(夏休みはちょっとお高いかったけど…汗)
朝ごはん付きなんですよね。



こんな感じ。
歩いて新宿駅まで。お友だちも一緒に付き合ってくれました。ありがとう~

みどりの窓口に着いたら10人くらい並んでて(インバウンドな方も半数)
北陸新幹線の切符を買いました(もし動いてたら東海道で帰るけども)
台風の影響なので、手数料なしで使わなかった切符は払い戻しできるそうです。(1年以内)
買い終わって出てきたら30人くらいの列ができてました~~~

新宿まで来たので、いつも洸平くんを応援してる本屋さんに立ち寄り。
南口方面なのかな。



重版出来、4版目という写真集が残りわずかになってました~~ すごいね。
(10月から始まるドラマの原作コミックはまだ入荷してなかった!)

そこから、この日のマチネの舞台を観に、中野まで。
もう、10年前から行ってるからね。行きなれてるところです~
中野の駅に着いたら、けっこうな雨でした。(終演時にはあがってたけど)



中野のウエストエンド。
この日の舞台は、演劇ユニットJr.5の「世界、」 → こちら



劇団studio lifeで、ノブオさんと同期の5人で立ち上げた演劇ユニット。
お友だちが制作のお手伝いをしてるので、できるだけ毎年、観に来ています。
作演が、劇団同期の小野健太郎くん。



劇場に入るなり、赤いロープのセットが目に入ります。
始まる前からローブアーティストHajime Kinokoさんの舞台美術が圧巻です。
そして、いつもですが、すでにおひとり、セットの中におられるんですよ。
繭みたいにね。(撮影OK)

物語の舞台となるのは、SFなんですよ。びっくり。
何千年も前に起こった世界大戦以降、厚い雲に覆われ、太陽が見えなくなってしまった世界。
お金以上に光の鉱石が重宝される世界で生きる人々を描きながら、現代社会の本質に切り込むんです。
月に一度、社会的地位や職種、労働の量によってそれぞれに光が分配され、その光は人に分けたり、貯蓄したり、凝縮してより明るくすることもできる。
中央の赤いロープのセットも強烈ですが、人々が手にする、光を放つ丸い球も印象的でした。

主演の内田健介さんも良かったし、松本紀保さん(松たか子さんのお姉さんね)も素敵でした。
何より、小野くんの舞台では常連の中原和宏さんが、相かわらずの微妙なお父さんを演じてくれてて、ほっこりしました。



終演後に、もう一度パチリ。

終演後に小野くんとお話ができたんやけど、丸い球の小道具、見つけたんですって。
SFやけど、小野くんが描くのはやはり家族の物語やなぁと。



初日祝い。すごい方々と並んで、私たちのも貼ってもらってます~~恐縮(笑)

ノブオさんファンのお友だちとは、終演後にお別れ。
台風の影響が心配なので、早めに帰るということで。(神奈川の方なんですけどね)

私は、ここから、別の舞台を観に行きます。
場所は、池袋のシアターグリーン。
・・・去年、劇団NLTの舞台を観に行った、キャパ100席余りの劇場です。



今回は、劇団銅鑼「星を追う人 ~コメットハンター」 → こちら



開演まで少し時間があったので、カフェでいっぷく。
あまりに暑かったので・・・・こんなん食べてみました。



みるみる溶けていくんで、急いで食べましたよ。
冷房入ってるのにね。

舞台は、なかなか面白かったです。
親の介護のために妻を残して故郷の鳥取に戻り、ケアハウスで働くことになった若槻。
そこで一人の老人・西島に出会います。
彼は天文家・本田実が親友と言い、彼との日々を語りだすんですね。
生きていたら100歳を超える本田実、職員たちは認知症傾向にある西島の妄想というのですが、高校生の時に天文部だった若槻は次第に西島の話に引き込まれていいきます。
本田実は実在のコメットハンターで、この作品のもう一人の主人公です。
戦前から戦後にかけて、数多くの彗星や新星を発見した人なんですね。
その生きざまを聞かされることで、夢を失いかけてた若槻はぎくしゃくしている妻とのことも含め、前向きになっていくんです。
ラスト近く、西島がなぜ本田実を親友と呼ぶのかも明かされます。
宇宙を思わせるようなブルーの空間に、役者が白い丸テーブルと椅子、天体望遠鏡を登場させるだけのシンプルなセット。
バックに星が瞬くラストが印象的でした~

終演後は、新宿南口近くのホテルへ。
初めてのホテルですが、道中に、かの有名な「銀だこ」を発見。



たこ焼きとコンビニでビールを買って、この日の夕食~



ほんまに、おっさんやね~~(苦笑)

東京二日目。観劇2本。

3日目は、あの舞台の大千穐楽を観て、北陸新幹線経由で帰ります~