団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

トヨタF1撤退

2009-11-08 11:54:32 | 
               トヨタF1撤退

                           2009年11月6日(金)

 私は、トヨタはF1から撤退しないと思っていた。

 世界的経済不況のもとで自動車メーカーも経営危機に瀕しており、F1撤退が相次いでいた。
 ホンダは早くから撤退を決め、BMWも撤退の方針、ルノーは撤退が噂されている。
 フェラーリを除き、どこのメーカーが撤退を表明しても、何ら不思議ではない雰囲気だった。

 私がトヨタはF1を撤退しないと思った理由は3点である。
① トヨタは一度やりだしたことは、なかなか止めない。住宅事業がその最たるものである。創業家一代一事業という方針の元、豊田章一郎3代目が起こした事業ということで止めにくいということもあるのだが・・。(住宅事業で儲かっているとも思えず、他の会社だったらとっくに止めているだろう。)
② 来年に期待できる成績を、終盤戦で挙げていた。年間18戦中15戦目の日本GPで2位になり日本のファンを湧かせた。
  トヨタが金にものを言わせて、ロス・ブラウンとシューマッハーを獲得すれば、優勝間違いなしと言われていた。
  しかし、トヨタは敢えて自前主義を貫いた。
  トヨタ流は、愚直に改善を積み上げるという手法であり、これで成果を上げるには時間がかかる。8年間で優勝がなく2位がたったの5回だが、その5回のうち3回は今年上げたものであり、長年かけて改善した成果がやっと次の年で実を結ぶ見通しが見えてきていたのだ。
③ 言うまでもなく金力である。莫大な赤字に陥ったとはいえ、トヨタには内部留保がしこたまある。2009年度中間決算で利益剰余金は11兆3658億円だ。F1に年間3百億円の経費がかかるとしても、約380分の1である。


 ホンダがF1撤退を表明したのは、2008年12月である。金と人材という資源を、環境対策に振り向けるということを宣言している。
 トヨタの撤退は1年近く遅れたわけだが、レースで言えば1週近く離された感じだ。

 巨大トヨタの弱点は、意思決定に時間がかかることだ。車で言えば「重い」。


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