団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

ベートーヴェン第九交響曲

2015-08-10 13:08:27 | 音楽

ベートーヴェン第九交響曲

2015年8月10日(月)

 演奏が終わった瞬間、非常に「力強い第九」だと感じました。

 

 実は、率直に言って、3楽章までは、心に響くものがありませんでした。(期待が大きかったせいもあります。)むしろ、3楽章はもっと耽美的に謳って欲しいという気がし、期待外れかとも思っていたのです。 

 ところが、4楽章で一変しました。フェルマータでも余り伸ばさずスパッスパッと次へ展開する指揮振りになり、「vor Gott」には、ぶっ飛びました。ここは、歌っていてどうしてもデクレッシェンドになるのですが、クレッシェンドで「神よ!」と神様の胸倉を掴みかからんばかりの迫力になるのです。私は、今のきな臭い政治状況の基で、(国民に対して)「目覚めよ!」というメッセージという風に受け止めました。 

 合唱団のレヴェルがむちゃ高いのに、ビックリしました。80人程度だったと思うのですが、バンバン音が前に出ていました。冗談ポク言うと、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」の成否は「合唱」にかかっている、ということでしょうか。

 余談ですが、私は第九を合唱団の一員として20回程度歌った経験がありますので、合唱が上手いか下手かはある程度見極めが付きます。私がこれまで聴いた第九では間違いなく、最高でした。

  エンディングの部分、合唱が歌い終わって後の数小節は、もう何が何だか分からない様な興奮状態になってしまって、身体がガタガタと震えました。「ブラーヴォォ!!!」。 

 冒頭、「力強い第九」と書きましたが、これまで自身が歌った時を含めて20数回聴いた第九の中では、このような解釈の演奏はなかったような気がします。間違いなく、広島の第九演奏のエポックメイキングになると思います。

 

 

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