さらに「芸能人格付けチェック」という番組を連想した。
歴代数々の課題曲をいろいろとりまぜて、吹奏楽とは関係のない音楽家や、音楽業以外の方々をよんで聞き比べてもらい、どれが大御所の作品か、素人さんの作品かあててもらったら、どの程度あたるだろう。
音楽の専門教育を受けた人なら見分けられるだろうが、そうでない人にとってはかなりグレーゾーンはあるのではないか。
ていうかあってほしい。自分だけ未熟だったら悲しいので。
国語の世界では「第二芸術論」という俳句に対する批判がある。
有名無名の俳句15を選び、どれがすぐれた俳句か、どれが素人の作品かを純粋に見分けようとしたら、誰もできなかった。
俳句は純粋な単体では芸術として成立してない、しょせん第二芸術だという主旨の論文だ。
自分の知るところでは、この論をとなえた桑原武夫大先生に、きっちり反論しきった文学者はいない。
こだわるけど、課題曲3番に「新実徳英」というエラい先生の名前がついてなかったら、あんなにみんながいいと言うだろうかという疑問が消えないからだ。
「曲はいいよね」と言うことで、おれって新実先生も知ってるし、音楽もわかってる人なんだよねというニュアンスをこめてる人が、多少はいるんじゃないだろうか。