学年だより「食べる」
脳を働かせるには、きわめて大量の栄養分を必要とする。免疫力を高めるためにも、良質のエネルギーを日々摂っておきたい。食べること自体で得られる充実感は、人間を前向きにする。おいしいものを食べたときに、ささいなこだわりやイヤなことを忘れさせるはたらきがある。目標が達成できるかどうかは、その人の総合力が決めるものだから、何を食べたかは大切だ。
気合いを入れたい時にはこれを食べるというマイパワー食があるといい。試験前はキットカットを持ってるのもいい。試験当日の朝にカレーライスを食べるのは効果が高いという人が多いが、縁起を担いでカツ丼は重すぎるようだ。
~ カツ井は高タンパク・高脂肪で消化が困難なため、血液は優先的に胃や膵臓など消化器官に送られます。その分だけ脳に送られる血液が減らされるため、得点能力は低下してしまうのです。
試験の当日に必要な栄養素は、極論すれば、脳を働かせるエネルギー源となる炭水化物だけです。タンパク質や脂肪は、血糖値の乱高下を防ぐため、少し摂るだけで十分です。おすすめの食べ物は、コンビニで売っている「おむすび」です。栄養素のバランスが、問題を解くのにピッタリなのです。ただし、試験直前でなければ、カツ井も悪くないのでしょう。脳内で記憶を司る神経回路を作るには、原料となるタンパク質や脂肪が必要だからです。長丁場の受験勉強を乗り切るには、普段からバランスがとれた食事を摂ることが重要です。 (吉田たかよし『試験に受かる「技術」』講談社現代新書) ~
朝からがつんと頑張りたいときのお奨めメニューを紹介したい。
~ スーパーとうふ丼(これで頭は冴えわたるぞ!スペシャル)
材 料 a とうふ(絹・木綿どちらでも。ちょっと値ははるが充填豆腐もおいしい)を
さいの目に切ったもの(切らなくてもいい)。
b 小魚(ちりめんじゃこ・シラス干し・小女子etc)
c かつおぶし d 大葉orネギ(細く切って) e 刻み海苔(ちぎった海苔)
f ゴマ(できればミルで挽く)
g しょう油(「そばつゆ」「だしの素」も捨てがたい) ※ 量はすべてお好みで
レシピ ① ごはんを盛る。 ② 材料をa→fの順ですべてご飯にのせる。
③ gをまわしかけして、あじわいながらいただく。 ~
この朝食は、脳に必要な糖分とミネラルを最も適切な形で補給する。とうふを納豆に置き換えた「スーパー納豆丼」は、さらにパワーアップするはずだ。このメニューは、試験日用の勝負食としてもスーパーな効果を発揮する。勉強の合間(試験のあいま)に集中が切れそうな時は、バナナとか、チョコレートのような糖分でてっとりばやく血糖値だけあげて、あんまり満腹にならない方がいいし、時間も節約できる。吉田さんが言うように、「おにぎり」も便利だ。