水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

風待ちであひませう

2015年06月26日 | おすすめの本・CD

 

 松本隆45周年CD「風街であひませう」には、初回限定で役者さんたちの朗読CDがつくとあったので、すぐに予約してあったのが届いた。
 本編のトリビュートアルバム(「風街でうたう」)ももちろんいい。久しぶりにEGO-WRAPPIN'E中納良恵さんの歌声も聴いた(探偵物語)し、YUKIさんの「卒業」もいい。
 でも、是枝監督監修のボーナスディスクはすごい。
 こんな内容。


 ボーナスディスク「風街でよむ」ディレクター:是枝裕和
 1 斎藤工「キャンディ」
 2 宮あおい「夏色のおもいで」
 3 東出昌大「言葉」
 4 夏帆「蒼いフォトグラフ」
 5 山田孝之「はーばーらいと」
 6 井浦新「瑠璃色の地球」
 7 加瀬亮「夏なんです」
 8 有村架純「魔女」
 9 広瀬すず「初戀」
 10 中川翔子「レモネードの夏」
 11 太田裕美「外は白い雪の夜」
 12 永山絢斗「空いろのくれよん」
 13 小泉今日子「哀しみのボート」
 14 斉藤由貴「卒業」
 15 リリー・フランキー「瞳はダイアモンド」
 16 薬師丸ひろ子「あなたを・もっと・知りたくて」
 17 松本隆「風をあつめて」


 歌詞の力がひょっとしたら歌以上にダイレクトに伝わってくる。
 太田裕美さんやキョンキョンには歌ってほしいと思ったけど、斉藤由貴「卒業」は、朗読によってすごみをました。もちろん、楽曲は好きだったし、和歌で縁語を教えるときには歌詞を紹介しながら、教室で歌う。
 まさか、朗読がこんなに心にせまるものになるいとは予想外だった。
 もうアラフィフだよね、斉藤さん。
 現役女子高生の声と言ってもいい声質で語りかけてくるのだが、言葉そのものは重い。
 高校卒業を迎えた子が、そのときのせつなさをその時の声で歌ったので、名曲「卒業」だったとするなら、この朗読にはやはり、その後の視点が入っている。昔の自分を俯瞰する別時間の自分がいて、そこから昔の自分に入り込んで言葉が発せられている。まわりくどい説明だけど。
 立体感ていうのか、こういうの。商売柄、名だたる俳優、アナウンサーの方々の朗読CDをけっこう聴いてはきたが、ここまですごみを感じたのははじめてだった。
 あとね、「あなたを・もっと・知りたくて」は、詞の意味がわからなくて、ただひたすら怖くなった。
 それとね、広瀬すずちゃん … 。

コメント
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