松本隆45周年CD「風街であひませう」には、初回限定で役者さんたちの朗読CDがつくとあったので、すぐに予約してあったのが届いた。
本編のトリビュートアルバム(「風街でうたう」)ももちろんいい。久しぶりにEGO-WRAPPIN'E中納良恵さんの歌声も聴いた(探偵物語)し、YUKIさんの「卒業」もいい。
でも、是枝監督監修のボーナスディスクはすごい。
こんな内容。
ボーナスディスク「風街でよむ」ディレクター:是枝裕和
1 斎藤工「キャンディ」
2 宮あおい「夏色のおもいで」
3 東出昌大「言葉」
4 夏帆「蒼いフォトグラフ」
5 山田孝之「はーばーらいと」
6 井浦新「瑠璃色の地球」
7 加瀬亮「夏なんです」
8 有村架純「魔女」
9 広瀬すず「初戀」
10 中川翔子「レモネードの夏」
11 太田裕美「外は白い雪の夜」
12 永山絢斗「空いろのくれよん」
13 小泉今日子「哀しみのボート」
14 斉藤由貴「卒業」
15 リリー・フランキー「瞳はダイアモンド」
16 薬師丸ひろ子「あなたを・もっと・知りたくて」
17 松本隆「風をあつめて」
歌詞の力がひょっとしたら歌以上にダイレクトに伝わってくる。
太田裕美さんやキョンキョンには歌ってほしいと思ったけど、斉藤由貴「卒業」は、朗読によってすごみをました。もちろん、楽曲は好きだったし、和歌で縁語を教えるときには歌詞を紹介しながら、教室で歌う。
まさか、朗読がこんなに心にせまるものになるいとは予想外だった。
もうアラフィフだよね、斉藤さん。
現役女子高生の声と言ってもいい声質で語りかけてくるのだが、言葉そのものは重い。
高校卒業を迎えた子が、そのときのせつなさをその時の声で歌ったので、名曲「卒業」だったとするなら、この朗読にはやはり、その後の視点が入っている。昔の自分を俯瞰する別時間の自分がいて、そこから昔の自分に入り込んで言葉が発せられている。まわりくどい説明だけど。
立体感ていうのか、こういうの。商売柄、名だたる俳優、アナウンサーの方々の朗読CDをけっこう聴いてはきたが、ここまですごみを感じたのははじめてだった。
あとね、「あなたを・もっと・知りたくて」は、詞の意味がわからなくて、ただひたすら怖くなった。
それとね、広瀬すずちゃん … 。