goo

マイケル・ジャクソン 西寺郷太

再評価が進みつつあるマイケル・ジャクソンの伝記。彼は私の3歳年下だ。私が小学校の高学年の頃にメジャーデビューしたそうだがよく覚えていない。「スリラー」も「デンジャラス」も発売後すぐに買った記憶があるが、熱狂的なファンという訳ではなかった。また、ここへ来て、映画の「This Is It」を見たり、「ライブ・イン・ブカレスト」のDVDを購入したりしているが、どうも再評価のブームに流されているような感じだ。これではいけない、もう少しちゃんと彼について知っておこうと思って読んでみた。
 本書は、よく整理された非常にちゃんとした伝記であり、こちらが知りたいことに程よいレベルでぴったり答えてくれている好著である。またそれだけでなく、著者のマイケル・ジャクソンへの思い入れや情熱もしっかり伝わっくるし、音楽論・評論としても面白い。そのあたりのバランスもちょうどいい感じがする。読んでいていろいろな発見があったが、一番印象に残っているのは、マイケル・ジャクソンの存在が、①カラーTV ②ビデオデッキ ③Youtube という3つの電気・IT技術等の歴史と共に変化していくくだりだ。そういう整理の仕方をすると、音楽界のなかでのマイケルジャクソンの位置づけが非常に良く判るような気がした。(「マイケル・ジャクソン」西寺郷太、講談社新書)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )