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館島 東川篤哉
久しぶりに100%純正の「本格ミステリー」を読んだ気がした。松本清張らによる「社会派ミステリー」のアンチテーゼとして提示された往年の「本格ミステリー」ブームを今一度ということ出版社によって企画された作品の1つらしい。孤島、嵐による外界との孤立、奇妙な形の建物といったお決まりの設定には、正直言って「全部がパロディなのでは?」などと思ったりしたが、作者は最後の最後まで真剣に「本格」もので押し切ってしまっている。それだけ、最後の奇想天外のトリックに自信があったということなのだろうが、奇想天外さを競いすぎて醜悪な作品に落ちて行った本格ミステリーという誹りは免れない気がする。本書は、作者には珍しい味も素っ気もない題名が示すように、作者独特の「笑い」はお飾り程度に留まっている。それでも確かに作者の作品とわかる全体の雰囲気は、登場人物のキャラクターのせいだろう。時代設定が1980年代になっている謎も、最後のトリックと大いに関係があって、そのあたりしみじみした叙情性が、この作品の救いになっている気がした。(「館島」 東川篤哉、創元推理文庫)
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