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雪と珊瑚と 梨木香歩

幼い子供を抱えた若い主人公が、周囲の善意に助けられながら、育児をしながらカフェを開業し、奮闘する姿を描いた小説。開業までの準備と子どもの成長、さらには自分の成長がシンクロして話が展開していく。書評にもみられるように、周囲の善意や助けがご都合主義的でやや現実離れしているのは否めないが、そうした周囲を巻き込むた幸運というものも、ある程度自分の気持ちの持ち方で変わるということを教えてくれているようで違和感はあまり感じない。こういう等身大の小説はどうしても自分の周辺の現実となぞらえて読んでしまうが、一人の人間の成長物語として大いに面白かったのは間違いない。(「雪と珊瑚と」 梨木香歩、角川書店)

 

また海外出張で10日間ほど、更新をお休みします。

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