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主よ、永遠の休息を 誉田哲也

解説を読むと、本書について、「姫川シリーズ」の原点ともいうべき作品とある。確かに、目を覆いたくなるような凄惨な事件、犯人を追い詰めていく主人公の執念といった点は、同シリーズと類似している。但し、それを「警察」の目ではなく、「ジャーナリスト」の目で描かなければならなかった作者の意図は良く理解できる。本書で強く感じるのは、IT技術の発達がもたらす現代社会の危うさだ。最近の現実社会で起きているITがらみの怖い事件と呼応して、本書の怖さは尋常ではない気がする。(「主よ、永遠の休息を」 誉田哲也、実業之日本社文庫)

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