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仁義なきキリスト教史 架神恭介

キリスト教の歴史をやくざの抗争に置き換えて面白おかしく読ませてくれる。但し、これでキリスト教の歴史がより深く理解できるようになるとか、何かを考えるきっかけになるというような類の本ではなく、純粋なエンターティンメントに終始している。読んでいて最初は面白いが、それだけで最後まで引っ張るのは流石にきついというか、途中で飽きてきてしまうのは否めないし、なぞらえることが無理な部分が曖昧なままに雰囲気で書かれてしまっているのも少し気になるところである。発想は面白いのだが、本1冊を最初から最後まで「キリスト教の歴史をやくざ抗争史に置き換える」という同じ1つのアイデアで押し通すにはやはり無理があったのだと思われる。(「仁義なきキリスト教史」 架神恭介、筑摩書房)

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