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野崎まど劇場 野崎まど 

本書の著者は、現在一番注目している作家のひとりだが、ライトノベルというジャンルのせいか、なかなか本屋さんで入手出来ないのが難点だ。ライトノベルを読むのは、若いネットショッピングに長けた人々なので、ネットによる入手の方が一般的で、ほとんどの人は現状でも困らない、ということかもしれない。やはり本は本屋さんでを基本としたい自分にとって、本書は、著者の本の中でも入手に最も苦労した1冊だ。「電撃文庫」を置いてある本屋さん自体がまだ少ないのだ。現時点で著者の唯一の短編集ということだが、いずれの短編も、思わず笑ってしまうような可笑しさ満載の大傑作集だ。最初の1篇にまず度肝を抜かれ、続く作品も全て今まで読んだことのないような面白さだ。特に将棋の話とかダンジョンゲームをおちょくったような作品は、そうしたゲームのファンでなくても笑い転げてしまう。雑誌に連載されている短編をまとめたということなので、2冊目3冊目が待ち遠しい。このハイレベルの笑いがどこまで続くのか本当に楽しみだ。(「野崎まど劇場」 野崎まど、電撃文庫) 

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